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雅瑪多国際物流有限公司

キーマンインタビュー

雅瑪多国際物流有限公司

天津・青島・大連・北京分公司総経理楊杰氏　2020年11月号

安全・安心・確実・迅速
物流のエキスパートとして
最高の物流品質を提供する

創業百年を越える国際物流企業　地域に密着したサービスを提供する

　雅瑪多国際物流有限公司の業務は、大別すると国際貿易物流（通関、航空貨物、海上貨物、国際宅急便）、中国国内物流（梱包輸送、倉庫保存、国内輸送）、生活支援（海外引越、国内引越、事務所移転）、越境陸上輸送（中国発、東南アジア、シンガポール着）などがあります。寧波では越境ECも取り扱っております。
　本社のヤマトホールディングス株式会社は1919年に東京で創業され、昨年創業100周年を迎えました。中国に進出したのは1993年で、最初に北京で事務所を開設しました。その後天津、上海などの都市に事務所を開設しました。2005年、中国において外資系物流企業の営業が認められ、広州、上海、北京、大連、武漢など13都市に拠点を設立しました。
　私は、2013年に雅瑪多国際物流有限公司天津分公司に営業マネージャーとして入社しました。会社の黒字転換に貢献したことなどの営業業績が会社に認められ、副総経理、総経理へと抜擢され、2018年に天津分公司兼青島分公司の総経理に昇格しました。2020年より大連分公司と北京分公司も管轄するようになりました。
　私が担当している4つの分公司の主な業務はB to Bで、「サービスが先、利益は後」を念頭に、安心で円滑な運行できるように体制を整備しております。安全、確実、迅速な運送サービスを提供することで、お客様から選んでいただける企業であり続けることを使命としています。

心を込めて仕事を誇りに信頼できるサービスを提供し続ける

　近年来、中国国内で進む人件費の上昇、あらゆる業種業態に影響を及ぼすAI・デジタル技術の進化などにより、物流を取り巻く環境も大きく変わり、コスト競争が激しくなっています。それに対応するべく、グループ全体のサービス向上のほか、他社との差別化などの措置をとっています。一言で申し上げると、「コスト」重視から「バリュー」重視へと転換し、個人のお客様だけでなく、法人のお客様のビジネスシーンでの生産性や国際競争力向上の支援を目指しています。
　新型コロナウイルス感染症の拡大により世界各地で大きな影響が出ている中、当グループ各社では、物流とライフラインを支える社会的使命を再認識しました。クロネコのマークは、母猫が子猫の最も怪我をしにくい部分を優しくくわえて運んでいる姿を表しています。お客様からお預かりした荷物を大切に取り扱うヤマトのサービス理念を全従業員に浸透させ、荷物を運ぶだけではなく、お客様からのニーズに迅速に対応し、真心を込めて荷物を安全にお届けすることが私たちの使命であることを強調しています。
　今年の春節後に中国国内でコロナが拡大し、当社は感染予防や従業員への安全確保に最大限配慮しつつ、状況に応じた在宅勤務、会議・研修等のオンライン化、出張の自粛・延期、お客様とのオンライン面談などを実施していました。社員の安全を第一に考え、家族を含む健康状態を毎日確認し、補助金を提供して公共交通機関の利用を控えるように促しました。
　諸事情により引越し現場に足を運べないお客様に対しては、ビデオチャットなどでご本人様の指示を受けながら「本人不在でのお引越」を実施しました。また、中国へ戻れない駐在員の方が発生し、誰も住んでいない住居の家賃を負担し続けている企業様が多かったため、同僚の方の立ち会いのもと、お荷物を一次的にお預かりする「一時保管サービス」も実施しました。お客様のお荷物を当社倉庫に保管することによって、中には月1万元以上もの節約が可能となった企業もあり好評を博しました。
　社会あってこその企業ですから、社会的責任を負う必要があると考えています。ヤマトグループは、地域社会から信頼される事業活動を行うとともに、豊かな地域づくりにも貢献しています。地域の人々、特に子どもたちに交通安全の大切さを伝える「こども交通安全教室」の開催・運営に力を注いでいます。地元の幼稚園・小学校に出向き、子ども達に交通ルールを守ることの大切さや交通安全の知識を伝えています。着ぐるみなどを用いて楽しく、わかりやすく指導するなど、さまざまな工夫を凝らしています。特に、乗車体験では実際に助手席に座ってもらってドライブレコーダーの死角を実感してもらうなど、通常ではなかなか体験できないと保護者や先生方からも人気を集めています。また、ご帰国までのスケジュールや帰国後のお手続きなど、お引越しに関するノウハウやお得な情報を紹介するセミナーも開催しています。

創業以来変わらぬ社訓の精神を堅持最も身近で愛される企業を目指して

　ヤマトグループの100年間の歴史を支えてきたものは、創業者から受け継がれてきたイノベーション精神と、「ヤマトは我なり」、「運送行為は委託者の意思の延長と知るべし」、「思想を堅実に礼節を重んずべし」という社訓です。
　ヤマト運輸の「クロネコヤマトの宅急便」の生みの親である小倉昌男は、ヤマトには「変わるべきものと、変わるべからざるものがある」と語ったことがあります。我々にとって、「変わるべからざるもの」とは、社員一人ひとりがヤマトを代表しているという意識をもち、お客様の立場に立って考え、より良いサービスを提供することです。「変わるべきもの」とは、我々が提供するサービスや仕組みのことです。　
　東北の門戸としての大連は地理的に恵まれていて、遼寧省全体の経済を牽引する立場にあるため、政府も東北経済の振興に力を入れています。また、近年来中国国内の内需の著しい拡大に伴い、物流に対する需要も高まってきています。これを契機に、ヤマトグループの情報ネットワークやノウハウを活用し、より幅広いお客様の「物流改革」に取り組み、ライフスタイルや社会環境が変わる中で最適な技術を導入し、お客様にご満足いただけるサービスの実現を目指していきます。

雅瑪多国際物流有限公司は常にお客様のために、そして社会のために、よりよいサービスを提供し続けています。これからもお客様が何を望んでいるのかを考え、それに応えていきたいと思っています。

雅瑪多国際物流有限公司の初となるチャーター便：コロナ期間中、お客様の委託を受けてチャーター便を仕立て、手袋、マスク、防護服などの緊急医療物資を北海道の心臓病院へ配送しました。迅速な対応ということで好評を博しました。

PROFILE
楊杰

1971年生まれ、天津市出身。天津外国語大学英語専攻。1996年～1998年、日本へ留学。1998年に帰国後、天津泰達アルプス物流有限公司へ就職。2013年、雅瑪多国際物流有限公司天津分公司の営業マネージャーとして入社。2018年1月、雅瑪多国際物流有限公司天津分公司兼青島分公司の総経理に就任。2020年、大連分公司と北京分公司も管轄。

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