INTELLIGENCE SMC CONSULTING LTD.
  • ビジネス記事

INTELLIGENCE SMC CONSULTING LTD.

  • エリア:尖沙咀

人材育成について

今号では人材育成・人材開発を取り上げます。


 ビジネスをとりまく外部環境の変化はそのスピードが加速しています。香港でも、経営課題として民営系・欧米系企業への販路拡大などの売上・シェア拡大、収益性の向上、リージョン・グローバル経営等々、様々な課題が挙げられています。また、環境や事業戦略の変化にともなう組織改革や人材育成を戦略的に実行していくことの重要性を多くの経営トップの皆様が感じておられます。ただ、その重要性は感じていても実際には後回しにされているのが実態のようです。

 今号では引き続きお問い合わせの多い人材育成・人材開発について再度取り上げさせていただきます。


人材育成の三つの方法

 人材育成には、体験学習・OJT(On the Job Training)、研修などのOFF JT、自己啓発の三つの方法があります。この三つの方法を自社の組織課題解決の方向と併せて検討することが人材開発体系の構築です。
 その構築ステップの例を次に見ていきます。

⑴人事ポリシーを決める
⑵組織階層別に、求める人物像・役割・責任・求める能力などを決める
⑶どんな人を良しとして評価していくのか、評価の対象と方法を決める
⑷組織階層別の課題を抽出する
⑸課題に優先順位を付ける
⑹課題を解決する手法として、OJTなど先の三つの方法を検討する

 組織の課題はまた、組織の成長ステージや目的によって違ってきます。人材育成や評価制度などの人事制度も、組織課題解決のためのツールです。それらの課題解決のために、会社は人事ポリシーに戻って考える必要があります。

 一方で、これらの手法を使っても場当たり的な対応や小手先の施策ではなかなか人は育ちません。「人を見極め、適切な役割を与え、成長を支援し、評価を与える。」採用から配置・目標の設定・日々の指導支援・評価といった、つまり日常の人材マネジメントそのものの仕組みの中で人が育つと言われています。


知識や能力だけでなく、組織文化も

 人材育成=研修などのOFF JTではなく、人材育成の基本は体験学習・OJTです。体験や仕事を通して人が育ちます。研修はあくまでもその補助の手段です。ですからどんな仕事をアサインするのかによってまず人が伸びるかどうかが決まってきてしまいます。

 OJTが人材育成の中心になるもう一つの理由は、業務知識や判断能力と言った本来形成されるべき知識や能力以外に、組織の習慣・慣行や組織文化という目に見えないものを感じ取っていくプロセスでもあるからです。その組織が持つ独特なものの考え方の一部を形成していくことは組織にとっては「人が育つ」ことです。ここで、組織において理念やビジョン、組織文化の重要性が問われてくるのです。

 「小事が大事」という言葉がありますが、小事へのこだわりがその組織文化・経営者の価値観を部下へ伝える重要な手段となることがあります。

 海外駐在員の一つの役割は、組織文化の伝道師であり、また組織が進む方向の地図を描く戦略家でもあります。残念ながら人材は促成栽培ができません。すぐに成果が見えてこないことも多々あります。だからこそ、経営トップが自身から変わるという覚悟と高い志が人材育成には必要になるでしょう。

INTELLIGENCE SMC CONSULTING LTD.

住所 Unit 713, 7/F, Miramar Tower, 132 Nathan Rd, TST MAP
電話 2833-0192

ピックアップ

Concierge
コンシェルジュ公式App

CCG Concierge

上海・大連への
便利な街案内&生活情報アプリ!

ダウンロードはこちら
  • App Store からダウンロード
  • Android からダウンロード
  • App Store からダウンロード
  • Android からダウンロード

ピックアップ

Concierge 公式SNSアカウント
Concierge 公式SNSアカウント