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vol172:税源侵食と利益移転

多国籍企業のタックス・プランニングおよび租税回避行動が日々複雑化し、国際間の税源確保の競争が熾烈になってきています。


BEPSとは

 税源侵食と利益移転多国籍企業のタックス・プランニングおよび租税回避行動が日々複雑化し、国際間の税源確保の競争が熾烈になってきています。多国籍企業のタックス・プランニングおよび租税回避行動が日々複雑化し、租税回避の行動により各国の税源が侵食され始めており、国際間の税源確保の競争が熾烈になってきています。2013年に開催されたG20の財務相会議、経済協力開発機構(OECD)の会議において多国籍企業の租税回避行動への調査が討論されました。同年7月19日にOECDは「税源侵食と利益移転」(Base Erosion and Profit Shifting,〝BEPS〞)の行動計画を公布しました。行動計画は15項目の具体的な課題を挙げ、「電子取引」、「租税条約の濫用防止」などの内容と実施スケジュールを確定しております。

 BEPSとは国内税法、租税条約の盲点を突くタックス・プランニングであり、関連会社間の取引価格あるいは合理性の欠ける取引を通じて一国あるいは多国の税負担を減少させることです。


税務リスク評価

 事例で中国における租税回避を検討してみます。国外のA社が中国にA社事務所を設立し、A社事務所は中国国内の顧客の開拓、取引価格の商談および連絡業務などに責任を持ちます。事務所が顧客と取引条件に合意した後は、A社とB社(顧客)が直接売買契約書を締結します。年間の取引額は2億元とします。A社事務所の中国国内経費を年間400万元、経費に対する推定利益率を15%とした場合、課税所得は60万元となります。A社事務所の業務は、事務所に認められている営業補助、連絡業務等の範囲を越えており、独立した法人の機能を有していると言えます。 また、A社が中国に現地法人を設立し、当該法人がコミッション業務を行っていたと仮定した場合、法人としての営業収入は600万元(取引額2億元の3 %をコミッションとする)となり、経費を事務所と同額の400万元とした場合、課税所得は200万元となり、140万元の課税所得の増加となります。つまり、A社は法人ではなく事務所を設立することで実質的に税源侵食と利益移転を行ったことになります。





租税回避の事例

 今年の3月18日の中国国際税収大会で国家税務総局は〝十二五〞(第12次5カ年計画)の租税回避防止措置としてG20およびOECDが推進しているBEPS行動計画に積極的に参加する方針を打ち出し、無形資産、移転価格文、比較対象分析などを専門テーマとした研究討論を行っています。今後半年から1年の間に移転価格およびアグレッシブなタックス・プランニングを対象とした税務調査が全面的に行われる可能性があります。中国で業務を行っている会社は自社のタックス・プランニングおよび移転価格の再評価を迅速に行い、リスクの所在を把握し、移転価格の修正など対応策を実施することで税務調査および調整リスクを低減することができます。

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