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vol184:2014年度の反租税回避政策を振り返る

2014年度は、税務総局が国際的な租税回避への対応策を矢継ぎ早に打ち出した年となりました。


税務総局は国際会議での積極的な参加、税務規定の公布、修正など対外的な対応措置を取る一方、内部では税収管理制度の強化およびシステム構築などを実施しています。具体的な対応策は以下の通りです。


対外的な対応

積極的にG20の租税会議に参加し、中国の国際的な規定制定における発言および影響力を向上させ、G20およびOECDの推進する租税侵食(BEPS)に関する行動計画に関与し、国連国際税務委員会および移転価格協議に参加しました。

国連「発展途上国移転価格マニュアル」の各国実務事例の章において、発展途上国の税収確保の為に、ロケーションセー
ビングの理論などを推奨しています。続いて法律法規を修正し、移転価格に関する法律体系を整え、一連の関連規定
を公布しました。規定は、「一般反租税回避管理弁法(試行)」、「非住民企業の間接財産譲渡の企業所得税の若干問題に関する公告」、「海外関連者への支払費用に関する企業所得税問題の公告」等となります。また、積極的に「税収管理法」および「個人所得税法」の修正作業を行なっており、関連する税法の内容の整備を行なっています。
また税収管理強化の手段として、関連取引が一定の基準を満たす企業に対して2008年より移転価格文書の提出が義務付けられ、移転価格の調査においても強化の方向です。
2014年度において、移転価格の調査の立案件数は272件、結審件数は257件と、追徴税額は79億元に達しています。
平均の追徴額は3068万元であり、追徴額が1000万元を超える事案が83件にも上り、1億元を超える追徴額となった事案は20件前後となっています。移転価格調査において実際に立案まで至るケースは少なく、会社の自主調整となることが多いため、実際の調査件数は立案件数よりもかなり多いと思われます。


税務局内部の対応

 内部管理制度、業務の規範化作業に着手しており、移転価格調査案件の集中審議および合同審査を厳格化する制度等の制定を行なっています。さらに多国籍企業に対する管理システムの開発、情報の応用レベルの高度化を推進しています。また、多国籍企業に対する業界別、地区別、年度別の利益水準の監視システムを構築しています。上述の対応策および反租税回避活動を実施した結果、2014年度において523億元の税収増となっています。特に上述したとおり、移転価格調査により79億元が追徴され、追徴金額の平均は2006年の383.62万元、2010年の1461.54万元、2014年の3068万元と一事案当たりの追徴金額が年々増加の一途を辿っています。2014年度の企業所得税の確定申告期限は5月末であり、移転価格文書の準備(あるいは提出)においても同日が期限となっています。確定申告により提出された会社情報、財務データの分析、移転価格文書の内容との整合性などが総合的に判断され、調査対象となる会社が絞りこまれていくことが考えられます。会社としては、確定申告の入力データおよび移転価格文書の内容に齟齬が無いよう、細心の注意が必要となります。


田 雲

上海衆逸企業管理諮詢有限公司 総経理
info@u-achievement.com


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