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vol176:国際税務リスク

OECDの「税源侵食と利益移転行動計画」の公布を受けて、江蘇省国家税務局は2014年初頭に「2014-2015年度国際税務遵守管理計画」を公布しました。


2013年に経済協力開発機構(OECD)が「税源侵食と利益移転行動計画」を公布して以来、中国税務当局はこれを重要視しています。


国際税務の管理計画


江蘇省国家税務局は14年初頭に「2014-2015年度国際税務遵守管理計画」(以下、「計画」と略称)を公布しました。計画では多国間に跨がる税務リスクを抱える以下の企業に注目し、合法的に処理を行うとしています。
・海外に課税回避のための組織を設置する
・国外投資、融資を利用し、税源を侵食する
・無償で国外に無形資産を譲渡し、国内企業の利益を浸食する
・国外投資企業の所得を申告しない、あるいは過小申告する
・経済的な実情と利益配分が符合しない
・関連会社に費用を支払うことで利益を移転させる
・相殺取引を通して企業グループの全体的な租税負担を低下させる
・不合理な価格で国外関連会社を買収し、利益を移転させる
・関連会社に対して研究開発サービスを提供しているものの、対応する収益あるいは対価を受取らない
・低い原価に甘んじることでグループに利益をもたらすが、相応する補償を受取らない
・タックスヘイブンにペーパーカンパニーを設立する、あるいは国外口座で租税回避取引を行う


税務リスクの考え方


江蘇省国税局は、上述の多国間に跨がる税務リスクの考え方を提示しました。重要な点は以下の通りです。


・価値の創造におけるマーケットの役割を考慮する
各国の収入の分配状況と価値の創造を一致させなければならない。多国籍企業の中国子会社は、中国が重要な市場である場合、旺盛な需要がもたらす「特殊性」を考慮して利益の分配比率を考えなければならない。
・経済活動と納税申告は一致しなければならない主に受託製造に従事し、特殊な無形資産を所有しない中国製造子会社において人件費、固定資産がグループ企業のグローバルでの重要な比率を占める場合、当該子会社の利益分配額は当該比率と一致しなければならない。中国子会社が研究開発、マーケティング等の機能を増加させた場合、子会社の負担する機能に応じて利益分配の比率を増加させなければならない。
機能負担と利益配分比率に乖離が見られる場合は、相応する補填を行なうべきであるとされます。
・移転価格資料の透明度を上げる
中国の税法規定に従い移転価格文書を作成することに加えて、親会社は税務機関と円滑な意思疎通を計り、グローバルにおけるグループの組織構成、経済活動等を説明する。
上述の内容は江蘇省国税局が提起した内容であるものの、国家税務総局は高い評価を与えており、中国の将来における税務環境を考える上での参考となります。中国製造子会社のグループ企業内でのバリュー・チェーンの位置付けは変化しており、負担する機能が向上する中で単一加工からの脱却が始まっていると認識されています。中国税務当局は、中国製造子会社のビジネスモデルおよびグループ会社のグローバルな移転価格上の利益配分において中国市場の重要性をいかに体現化させるかに注目しています。

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