キーマンインタビュー

大連森茂大厦有限公司
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大連森茂大厦有限公司

総経理 李国新氏 2019年4月号

中国人初の総経理として
サービスレベルの維持を
至上命題に奔走


23年間休みなく提供を続ける安定した運営管理サービス


 大連森茂大厦有限公司は、1994年に日本の森ビル株式会社と12社の日系企業が共同出資して設立されました。森茂大厦は森ビルが中国で最初に手掛けたオフィスビルで、1996年に竣工し、23年にわたって供用されています。現在、弊社ビルには130社余りの企業が入居していますが、このうち7割を日系企業が占めており、銀行や大手企業がテナントになっています。弊社ビルの特徴は、日本の森ビルが培ってきたノウハウを活かした高クオリティのオフィススペース、そしてきめ細やかな運営管理のシステムです。
 弊社はこのビルの運営管理を担う会社で、中国人スタッフ10名とともに日々の業務をこなしています。前任の日本人総経理が帰任し、現在は私が総経理として中国人スタッフを束ねていますが、就任してまだ日が浅いため、勉強することばかりです。スタッフのチームワークを大切にしながら、各メンバーの仕事にも気を配り、社員の仕事に対する満足度を高める努力をしていきたいと思います。


日々の業務と必要不可欠な設備


 ビル運営管理の仕事は、日々オフィスで働く皆様の安全管理や快適な生活をサポートする「縁の下の力持ち」でもあります。実際の業務は地味なものも多いですが、利用者の皆様が快適で安定したオフィスライフを送るためには必要不可欠な仕事です。
 毎日の業務はスタッフを召集しての朝礼から始まります。営業や管理担当との打ち合わせを行い、仕事の手配や割り振りをしていきます。お客様からのクレーム対応やトラブルに速やかに適切に対応することも大切な仕事の一つです。例えば空調に関するクレームはよく起こります。弊社ビルの空調システムは各階空調方式で、かつ各階ごとに8つのゾーンに分かれ、それぞれのゾーンごとに細かな温度調節が可能となっています。エアコンだけでなく、窓際には冬季運用のベースボードヒーターも設置しており、柔軟な温度調節が可能です。しかしこのような大規模空調システムの運用では、多くの利用者が異なる状況下でエアコンを使用しますから、時にサービスが行き届かない部分が出てくることもあります。そのようなクレームに対して素早い対応を行い、利用者の不満を解消することもまた、私達の仕事の一部です。
 弊社ビルには他にも様々な設備を備えています。まず各フロアの天井高は2・7メートルと国際Aグレード基準で、ゆとりある空間を確保しています。オフィスフロア床下には電源、電話、OA用のケーブルを別々に配線できるユニットを備え、配線の露出を抑えたスッキリとしたオフィス空間を実現できます。空調システムは前述の通りですが、ビル外からの空気を取り入れる外気処理機と組み合わせた自動換気システムにより、外部から新鮮な空気を供給しています。ほかにも堅牢なセキュリティシステムや防災設備などを備え、日々オフィスで働く皆様の快適で安全な環境作りをハード面から支える土台となっています。
 また、消防訓練は当ビルを安全に運営していくために重要な行事の一つです。竣工以来、毎年全館で実施しています。消防訓練を行うことで、ビルに居住するお客様が、火災が発生したときにどのように避難し、消火活動を行うかを身をもって学んでいただけるだけでなく、心肺蘇生のや救命の方法、自身の安全を守る方法を身につけることができます。
 なお、現在弊社のビル管理業務のうち、設備の管理および、駐車場の見廻りを含めた警備全般、清掃業務については外注化しており、それぞれの分野で高いクオリティを担保しています。


社員同士の親睦を深めるために


 私達の会社は10名と少数精鋭ですが、定期的に会社ぐるみのイベントを開催しています。例えば昨年は、第31回大連国際マラソンのミニマラソン部に会社として参加しました。残念なことに、私自身は膝を痛めていたため参加できず、沿道からメンバーへ声援を送る役割にまわりました。メンバーがゴールを迎えるたびに、感無量の思いで彼らの労をねぎらったものです。
 このほか、毎年社員旅行も組織しています。最大の目的は社員が日々の仕事のプレッシャーから開放され、心身ともにリラックスし、リフレッシュできるように。そしてもう一つは社員間の親睦を深め、お互いをより理解してもらう為です。普段は日々の仕事に追われ、コミュニケーションが疎遠になりがちですが、旅行先では仕事以外の話題も遠慮なく交わすことができます。コミュニケーションが活性化することで社内の団結力や一体感を高めることができますし、社員同士の相互理解がすすめば、日常の仕事の中でもストレスが軽減されるでしょう。このようなイベントを定期的に開催することで、生産性やチームワークの向上、そして会社への帰属意識を持ってもらえることを期待しています。


皆様からの信頼に応え安心快適な環境づくりを


 総経理1年目としての目標は、1つ目は日々の業務、ビルの運営管理を着実に遂行していくこと、2つ目は入居率を安定させることです。現在テナントとなっている企業のうち半分以上が、10年以上のお客様ですので、既存のお客様との信頼関係を大切にしていきたいと思います。そして3つ目は社員の満足度を向上させ、社員の成長に寄与することです。前述したような社内イベントは、これからも定期的に組織していきたいと思います。
 このほかにも、弊社ビル内で文化活動の主催を計画しています。商工会や領事館など、関係者の皆様のご協力をお願いし、茶道や生花など日本の文化を展示するイベントを開催できればと思っています。
 私の大学時代、森ビルへの就職は学生にとっての夢でした。私のクラスメイトが森ビルの入居企業で働いていたことがあり、私自身もずっと憧れを抱いていました。大学卒業後、念願の森ビル中国法人に財務担当として入社し、以降16年にわたってビル運営管理の仕事に携わってきました。そして昨年の11月に、総経理のポジションとして森茂大厦の運営管理全般を担う役割を託されました。
 現場スタッフ、総経理がすべて中国人となり、日本人のスタッフがいないことから、中国式の管理に変わるのではと心配される方もおられると思います。しかしそのような心配は無用です。ビル運営を監督する日本の森ビルからのサポートを受けながら、私自身がこれまで学んできたビル管理の知識や経験を活かし、業務に取り組んでまいります。また日々ビル内で働く皆様や、テナント企業様からの生の声に耳を傾けながら、サービスレベルの維持を至上命題として日々研鑽に努めていきたいと思います。



2019年3月12日、大連市党委員会書記が森茂大厦を訪問されました。私は当ビルの責任者として、運営状況やテナント企業の紹介を行いました。



2016年、日本の森ビル本部にて研修を実施しました。写真は研修後、成果発表会での様子です。


PROFILE
り こくしん

1979年大連市出身。中国の大学を卒業後、2003年に大連森茂大厦有限公司に入社。財務部に配属される。財務総務副経理、副総経理を経て、2018年11月より現職。趣味は旅行。


<李さんをさらに知る>


社員と登った庐山で記念撮影


社員旅行で、江西省九江市にある中国十大名山の一つでもある庐山に登りました。道中は険しく大変でしたが、社員の笑顔で疲れも吹き飛びました。


六本木森ビルのクリスマスツリー


2018年12月に日本の森ビル本部へ出張し、社長を訪問しました。クリスマスシーズンだったこともあり、鮮やかなクリスマスツリーと対面。ビルの前で記念の一枚。


第31回大連国際マラソンにて


社員一同では初参加となる、第31回大連国際マラソン。日常の仕事もこのマラソン精神を忘れずに、日々たゆまぬ努力を積み重ねて行ってほしいと切に願います。


大連森茂大厦有限公司
西崗区中山路147号 森茂大厦2階
℡(0411)8368-9882

大連森茂大厦有限公司

住所 辽宁省大连市西岗区中山路147号森茂大厦2楼 MAP
電話 0411-8368-9882

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