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コミッションについて

今号ではコミッションの見直し、導入時のポイントについて説明します。

来期に向けて、コミッションスキームの見直しや導入をお考えの企業様も多いのではないでしょうか。コミッションスキームの策定に当たって、押さえるべきポイントについて、4つの観点で見ていきましょう。

ここでは、コミッションとは短期的、業績(特に財務面)連動の報酬とします。

利益の死守

コミッションを売上連動で支払い、結果的に利益が毀損してしまったという声を時にお聞きします。数年前にコミッションを導入され、そのまま維持をされているケースに多いようです。コミッションは環境の変化や自社戦略に応じて柔軟に見直し、利益を毀損しないよう、賃金ファンドの再配分を行うことが重要です。見直し、導入の際は入念にシミュレーションを行うことをお勧めします。

財務成績への即効性

コミッションは短期的な成果に応えるが故に、会社、社員双方にとって、すぐさま効果を実感できることが重要です。会社としては収益向上を、社員としては収入向上をすぐさま認識できなければ、短期的に決済して、コミッションを支給する意味合いは薄れます。コミッションは、フィードバックの役割を果たし、自身の貢献度合いをすぐさま金銭によって認識してもらうもので、この即時認識が薄れると双方にとってうまくありません。

簡潔な計算式

コミッションの計算式の理解が容易であることは不可欠です。時に複雑な計算式を見かけますが、何をどうすれば自分の収入に直結するのか、変動要素が多いとよく分かりません。その意味では、自身の売上高や顧客数といった社員自身で定量化でき、自身の裁量でコントロールできる成果に紐付いた計算式が求められます。例えば、一営業社員にとって、部門コストを含めた部門利益を成果指標として課すことは、自身のコントロール範囲を超え、成果を出すことを諦めさせてしまう懸念があります。

内部マネジメントを毀損しないか

内部マネジメントの問題を語る前に、良い組織に関する前提を共有します。より多くの有能な人材が、高いモチベーションを保ち、会社の価値観を理解して、働いている組織こそが良い組織であると仮定をします。その点では、自社内の人材が全て有能とは言えないことが大半でしょう。コミッションはフィードバック効果を持つことに触れましたが、人材の有能さの差異を財務的な結果により顕在化させがちです。結果的に腐る人間を生み出してしまいます。腐ってしまいそうな社員に対してどう対処すべきなのか、導入、見直し時にコミュニケーションのあり方をデザインしておかないと、戦略なく有能候補の社員を退職に追い込みかねません。
最後にコミッションスキームそのものが一人歩きしかねない懸念に触れます。自社の商材を通じていかに顧客の課題を解決するのかが問われるにもかかわらず、数字を上げることが目的化すると顧客にとって押し売りにつながりかねず、結果的に中長期的な顧客との関係性を阻害しかねません。これには、会社が顧客にどんな価値を提供するのか、会社のスタンスを不断に伝え続けるとともに、販売プロセスでの努力を評価する仕組みを別に用意することも必要になります。

最終的には簡潔な計算式で表されるコミッションですが、裏側では、数多くの要素が絡み合い、戦略的な思考が求められます。何のためにコミッションを導入するのか、原点に遡って考えてみてはいかがでしょうか。




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