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日本式人材マネジメントで勝負できるか

3回に渡って、現地化(ローカライゼーション)について、説明しています。今号では、日本式人材マネジメントの下での現地化の可否を考えます。

日系企業が香港で現地化を推進する際に、日本式人材マネジメントは役立つのでしょうか。役立つとは、社員の能力・やる気を引き出し、会社へプラスの貢献がなされている状態を指すものとします。

日本式人材マネジメントとは

日本式人材マネジメントと聞いて、まず思いつくのは「終身雇用」、「年功序列」、「中長期の育成、選抜」でしょうか。しかしながら、バブル崩壊前後、日本企業は目標管理の評価連動を先鞭として成果主義人事に舵を切りました。成果主義とは、年齢・勤続年数に関わらず、人材を適材適所で活用することであり、かつての日本式人材マネジメントとは異なります。しかし長期雇用が前提の日本企業では、社内で不要な波風を立てる等、成果主義=悪というイメージが付きまといます。それでも、厳しい競争環境下で、毎年、安定収益を保証する術は存在せず、成果主義を受け入れざるを得ないのが実情です。さらに、現在日本企業が直面する人手不足は、多様な人材から最大限の貢献を引き出すダイバーシティ・マネジメントの必要性を突きつけています。会社への愛着心の低いパートタイマー、勤務時間の限られた女性や様々な健康状態の高齢者、各々の強みを引き出し、シナジーを発揮させなければ、事業の継続さえ怪しくなる状態が迫っています。実は、これは香港で異質な人材を活かす現地化と同じ類の課題です。

これからの人材マネジメントに必要なこと

結果として、香港での現地化推進には、ダイバーシティ・マネジメント下の成果主義人事に必要なことが重要となります。合理的には、個々の適性を見極めて個別にマネジメントを行うのが最善でしょう。しかしながら、組織的にマネジメントを行う時に限界があることも事実であり、次の4点こそが有用です。①勤務時間の長短ではなく、アウトプットで評価を行う、②早期に戦略に合致する有能な人材を登用し、集中的に教育投資を行う、③多様性を尊重し、何でも言える風土を築く、④個々人の能力を見極め、裁量を与える。
②は、登用されない人材の妬みを招くとの懸念が上がりそうですが、③の風土を築きうる人材は稀有な存在です。そのような人材を早期に登用し、一皮むける経験を積ませ組織を背負う人材を育成することは、厳しい環境下では不可欠です。さらには、短期間での見極めは困難に思えますが、外部のアセスメントツールの利用、360度評価等、複数の評価軸を持つことで、信頼性や公平性を担保することが可能です。
また、④については、個々の能力を見極めて、仕事を委譲し、ルールを設けてガバナンスを効かせることが重要です。ここから先は裁量でどうぞと境界線を明確にするのです。

変化を促すハードルを下げよ

現在の人材マネジメントが理想とは異なる場合、いざ方針を変えるとなると、既存の社員、特に長期間同一業務に従事する社員が一番の抵抗勢力になりえます。では、方針転換の必要性を論理的に説き、危機感を煽れば、焦燥感に駆られて人がついてくるかというとそんなに簡単ではありません。そもそも人は変化を嫌いますし、現在享受する恩恵を捨てたいとは思わないでしょう。変化の必要性を語るだけでなく、変化のハードルを下げてあげる、すなわち変わるチャンスを与え、上司・周囲がサポートをすることも重要です。

現在日本で直面する課題と、香港で現地化を進める際の課題は本質的には同質だと考えます。日本本社で何らかの施策を推進されているのであれば、意外と近くにヒントがあるかもしれません。




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