キーマンインタビュー
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第一太平戴維斯物業顧問（上海）有限公司
高級董事 Cindy 童 氏 2024年1/2月号
経験豊富な不動産サービスを
日系企業へ最大限に貢献
1855年にイギリス・ロンドンで設立され、現在はグローバル企業として世界5大陸にオフィスを有し、付加価値の高い不動産業務サービスを提供している「第一太平戴維斯物業顧問（上海）有限公司（savills）」。参画と同時に日本業務部門をたったひとりで任されたのが、現在は高級董事として同部門の全体の指揮を執る童氏だ。
世界をリードする不動産コンサル会社
皆様、新年明けましておめでとうございます。私はサヴィルス（savills）日本業務部門にて、高級董事を勤めるCindy 童と申します。
サヴィルスは、1855年にイギリス・ロンドンにて設立されました。その後、世界と共に大きく成長し、現在はロンドン証券取引所に上場、不動産コンサルティングにおける国際的リーディングカンパニーとなりました。
全世界に拠点が700カ所以上あり、スタッフは40,000名以上が在籍しています。弊社のネットワークは、アジア太平洋全域及び南アフリカ、ヨーロッパにも広がっており、特にアメリカとカナダにおいては北米のクローバル企業との戦略的業務提携によるグローバルネットワークを構築。事業を展開しています。これにより、世界をリードする総合不動産コンサルティング企業として、世界中のお客様に専門的なコンサルティング、管理及び取引顧問を提供しています。
1995年に中国へ進出して以来、弊社は中国本土の不動産市場において30年近くの経験を積み、卓越した独自のブランド力を築いてきました。現在は中国の主要都市を中心に18の支社を設け、9,000名以上のスタッフが在籍しています。業務は中国においても、全方位の良質な不動産コンサルティング、取引、管理のワンストップサービスを提供しています。
私たちの使命はトップクラスの
不動産コンサルタントになること
私たち日本業務部門は重要な対外窓口として、2004年に上海で設立されました。日系企業のお客様にご満足いただけるよう、各業務ラインと連携し、オフィスまた駐在員住宅業務をはじめ、内装工程管理、企業ESG関連内容など、全方位の不動産サービスを提供しています。
オフィス業務は現行オフィス賃貸契約分析、賃料条件交渉、市場の新供給及び空室率傾向、フリーアドレスオフィスによるオフィス面積のレビューなどで、更新を検討する際にこうした内容を検討するにより、企業のKPI（重要業績評価指標）を高めることができます。また、住宅業務は、日系企業の総務人事と業務提携し、日本人駐在員の方々の住宅探しをお手伝いしてきました。その他に、オフィス内装工程管理、企業ESG関連内容、工業園区の賃貸売却などもワンストップで提供しています。
弊社はイギリス企業であるため、日本の文化や商習慣が異なり、中英日言語交流や各種資料もバランスを取る必要があります。また、近年では管理職に日本人スタッフを置かず、現地のスタッフが担う日系企業が増えています。この現地化によって、これまでないような要求があったり、多言語の資料を用意する機会が増えてきました。ですが、弊社の日本業務部は日本人スタッフを含め全員が日本語、英語、中国語を得意とし、私を筆頭に欧米の文化への理解も十分にあります。グローバルな対応が可能で尚且つ中国の不動産事情を深く理解するスタッフが、文化や言語の違いで生じる課題をチューニングし、それぞれのお客様の利益になるサービスを提供するよう心がけています。
現状に甘んじず、常に向上心を持つ
私がサヴィルスの一員となって、今年で丸20年を迎えました。私の参画を機に日本業務部が立ち上がったものの、メンバーは私のみで、メンバーを募ることからスタートしました。また、欧米企業であることで日系企業様から信頼をいただくのは容易なことではありませんでした。それでも、この仕事にやりがいと将来性を感じていましたし、何よりこの日本業務部門を任せられたからには、事業を大きくし、多くの日系企業様から信頼を得たいという思いに動かされてきました。長い歳月を経て、さまざまなところで蒔いた種が、今はこうして幾つもの実となり、数多くの実績と有名な日系企業様がお客様となってくださっています。これは私の何よりの喜びであり、誇りです。また、これに驕らず、RICS英国王立公認測量士の資格やWELL AP認証を取得するなど、自らの成長を促す努力も惜しまず、業務に関連する分野の知識を深めるために学び続けています。今後も、お客様に誠実、クリーンでプロとしてのサービスを提供するために、誠心誠意努力する所存です。
コンサルティング業務はサービス業でありながらも、高い専門知識とプロ意識が求められる仕事です。常に最新情報とベストなアドバイスをお客様に提供できること、そして迅速な対応を心がけてきました。おかげさまで、多くのお客様から信頼を得て、日本に帰国されても古く友人のような関係が続いています。こうしたご縁を大事に、今後も一番身近な情報源になれるように努めていきます。
私の座右の銘は「ベストを尽くす」です。結果に関わらず、常に情熱を持ち、後悔しないよう頑張ることが大切だと考えています。ここ数年は苦しい立場に置かれたことが少なくなかったですが、この言葉があったからこそ、自分自身を鼓舞し、今日という日を迎えることができました。
皆様にとって、2024年が希望に溢れ、益々のご発展とご活躍をお祈り申し上げます。今年もどうぞよろしくお願いいたします。
今年のキーワードは「精進」です。サヴィルス日本業務部門は今年で設立20年を迎えます。これからも皆様にご満足いただけるサービスができるよう、スタッフ一同誠心誠意努めてまいります。
市場の最新情報を入手し、定期的に日系企業様向けのセミナーを開催しています。経験豊富な専門家やオーナーが参加。アドバイスや情報をシェアしており、日系企業の皆様のための情報収集と交流の場になっています
PROFILE
プロフィールCindy Tong
上海市生まれ。カナダ籍、中国永住カード保有。MRICS英国王立公認測量士&試験官、WELL AP美国健康建築公認専門家、日本商工会議所認定販売士。来日して語学学校で日本語を学ぶ。その後は田崎真珠へ就職し接客サービスを身に付ける。後にカナダへ移住するも、発展目覚しい中国で仕事をしたいと考え、2004年に上海へ戻る。同年2月からサヴィルス上海に勤務。現在は高級董事を勤める。
日本で生活をしていたので、日本の文化や習慣、食生活に馴染みがあり、日本料理を作るのが得意です。休日に日本の家に戻る時はスーパーで食材を買って、日本料理を作るのが楽しみのひとつです。アイデアがたくさん湧いてきますね。
日本の文化と習慣を大事にしたいという思いから、毎年お客様に感謝の気持ちを込めて、Savillsロゴ付きの年賀状に、メッセージを手書きして送っています。手間のかかる作業ですが、私にとっては非常に大切な儀式です。私の想いが乗った年賀状が皆様に届きますように。
