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著作権法(3)

前回は著作権の客体である作品について触れたが、
今回は著作権の主体である著作権者について説明する。

『著作権法』第9条で、「著作権者とは、(1)作者、(2)その他本法により著作権を得られる個人、法人あるいはその他組織」と規定されている。

① 作者およびその他の著作権者

作者とは、独自のアイデアにより創作のテクニックや方法を活用し、個性や特徴を直接描き出した作品を創作した人をいう。『著作権法』第11条第2項では、「作品を創作した人は作者である」とされている。著作権者は、自身の属性により、自然人、法人、その他組織、国に分類される。
法律に定められた作者以外の人も著作権を得ることができ、作者以外の著作権の主を通常「その他著作権者」という。『著作権法』第11条第3、4項により、「法人もしくはその他の組織が実行し、法人の代表もしくはその他の組織が創作し、かつ法人もしくはその他組織が責任を負う作品は、法人もしくはその他の組織を作者とみなす。仮に反証がなければ、作品に明記された個人、法人もしくはその他の組織を作者とする」と規定されている。国は著作権の特殊な主体であり、これに関しては『著作権法』第19条に定められているので、ここでは説明を割愛する。


② 著作権創作者と著作権継承者

著作権の入手別に、著作権創作者と著作権継承者に分けられる。著作権創作者は通常、作者を指し、著作権継承者は譲渡、受け継ぎ、贈与もしくは法律に定められた方法で著作権のすべてもしくは一部を入手した人をいう。我が国の著作権法では、作者は作品を創作した自然人であり、また著作権法にも、職務作品、映像作品の著作権は団体もしくは雇用者にあるが、あくまでも作者が作品の最優先の著作権者であって、作者が著作権を取得した後に、法律や契約に基づきその著作権における財産権のすべてもしくは一部が他の団体や雇用者に移っても、作者はその作品の人格的権利を有すると定められている。したがって、作者以外の著作権者も、著作権の継承者となる。

③中国の著作権者と外国の著作権者

『著作権法』第2条第1項により、「中国の個人、法人もしくはその他組織の作品は、発表の有無を問わず本法に基づき著作権を得られる」とされている。
中国は、1992年に『ベルヌ条約』と『万国著作権条約』に加入している。中国の『著作権法』、『著作権法実施条例』はともに、外国人の作品に対する著作権の保護についてこれらの条約の内容を満たしている。『著作権法』第2条第2項により、「外国人や無国籍者の作品は、その作者の所属国もしくは定住国と中国が締結した協定、もしくは共に加盟している国際条約に基づき著作権を得られ、本法の適用を受ける」とされている。外国人や無国籍者の作品は、中国国内で出版されたものは、本法に基づき著作権を得られる(第2条第3項)。中国との協定がないか、国際条約に加わっていない国の作者、ならびに無国籍者の作品は、中国が加盟している国際条約の加盟国が出版したか、もしくは加盟国および非加盟国でともに出版されたものは、本法の適用対象となる(第2条第4項)。また、中国の『著作権法実施条例』では、「外国人や無国籍者が中国で上演し、中国で制作し発行した録音作品などは、著作権法の適用対象となる」とされている。外国のラジオ局やテレビ局が、中国が加入している国際条約に基づき放送内容や番組により得た権利は、著作権法の適用対象となる。
以上


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