キーマンインタビュー
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コニカミノルタ(中国)投資有限公司
董事 総経理 大屋 裕之氏
グループ企業の総力を結集
課題提起型デジタルカンパニー
として社会の課題に対応
伝統ある基盤事業に加え、社会が抱える問題に対してデジタル技術を活かしたソリューションを提供し、世界的にも高い評価を得ている同社の総経理にお話を伺った。
「新しい価値の創造」を目指して
当社の親会社は、2003年にコニカとミノルタの経営統合により誕生したコニカミノルタ株式会社です。MFP(複合機)をはじめとするオフィス事業、産業印刷・商業印刷分野でソリューションを提供するプロフェッショナルプリント事業、X線や超音波診断システムなどを扱うヘルスケア事業、製造現場で製品の色や光を測定する計測器などを扱う産業光学システム事業、液晶パネルの偏光板フィルムなどを扱う材料・コンポーネント事業などBtoBビジネスを中心に幅広い事業展開を行っています。1873(明治6)年に創業し145年の歴史を有していますが、世の中の技術革新や顧客ニーズの変化に合わせて、創業事業の写真フィルムやカメラ事業から2006年に撤退する大きな事業構造転換をしたのをはじめとして、事業のトランスフォームに取り組みながら成長を続けてきており、2017年4月から新たな中期経営計画「SHINKA2019」をスタートさせました。「新しい価値の創造」という経営理念のもと、当社のもつ画像・光学・材料・微細加工といった固有技術に加えて、デジタル技術、AI、ロボティックス、IoTといった革新的技術を活用して、お客様や社会にとって価値のあるソリューションを提供する「課題提起型デジタルカンパニー」への進化を目指しています。
コニカミノルタグループの中で売上的に中核となっているのが、オフィス事業とプロフェッショナルプリント事業です。とくにオフィス事業は世界的にペーパーレスの動きが加速しており、欧米や日本といった地域では成長が鈍化し、厳しい状況になってきています。しかし中国はまだまだ成長が見込める市場で、実際この両事業に加えて、産業光学システム事業も近年では二桁の成長となっています。中国での売上規模は、ワールドワイドで見たときにはまだ影響力が少ない状況ですが、この成長する市場とデジタル化が急速に発達している中国においてチャンスは非常に大きいと見ており、成長地域として日本からも注目されている市場です。
積極的なCSR活動&環境対応
コニカミノルタではE(Environment)S(Social)G(Governance)に力を入れており、その取り組みはダウジョーンズサステナビリティーインデックス(企業の持続可能性を判断する要素として利用される代表的な指標)のワールドインデックスに6年連続で採用されるなど、世界的に高い評価を受けています。中国においても、CSR活動や環境対応には力を入れています。環境の分野では、中国でも自社工場で環境にやさしい生産活動を展開するグリーンファクトリーに取組んでおり、さらにその活動をサプライヤーにも展開するグリーンサプライヤー活動に積極的に取組んでいます。現在の中国において環境対応は多くの企業の共通の課題であり、コニカミノルタでは、販売会社と生産会社が一体となって、多くの顧客企業の方に実際にコニカミノルタの工場を見学していただき、環境対応への取組を実際に見ていただき、その取組のポイントを紹介していくことで、販売促進活動につなげるばかりでなく、中国における環境問題という困りごとの解決に役に立つ活動を展開しています。
この事例からもわかる通り、事業別に別会社で展開しているグループ企業が互いに協力し、一体となって知恵を出し合うことで、今までになかったシナジーを生み出し、新たな価値を創造していく「Oneコニカミノルタ」活動にも力を入れています。
課題提起型デジタルカンパニー
当社は従来の固有技術に加えて、デジタル技術を駆使して、人間社会の困りごとを解決していく「課題提起型デジタルカンパニー」を目指しています。課題提起型とは、徹底的に社会課題やお客様と向き合い、その中からお客様もまだ気づいていない課題を抽出し、当社の技術の力でその解決にあたっていくという、徹底した顧客志向でビジネスを行っていこうという考え方です。
こうした当社の考え方と、デジタル化が急速に発展し、どんどん新たなものを試行していく中国社会とはマッチしており、大きなビジネスチャンスがあると思っています。当社はそのテクノロジーで見えないものを可視化して社会課題に対応していくべく、さまざまな新規ビジネスを考え取組んでいます。環境問題、高齢化、生産設備の老朽化、安全・安心な社会の実現など、中国社会の困りごとにもソリューションを提供できる可能性を秘めた事業が多くあると思っています。今後中国において、中国社会から必要とされるような新規ビジネスを立ち上げ成長させていくことにチャレンジしていきます。ここに現在も成長基調にある今まで当社を支えてきた基盤事業の更なる発展を加え、将来的には中国の売上規模を欧米や日本と遜色のないレベルにまで拡大していきたいと考えています。
投資公司の総経理として、ガバナンス、専門機能サービス展開における統括を担うとともに、個社にとどまらず、中国のグループ企業全体の総合力を発揮し、価値を生み出していく活動も行っています。
PROFILE
<大屋さんを知るキーワード>
休日のゴルフ
休日は会社の仲間とゴルフをして過ごすことが多いです。約7年のブランクがあり上海に赴任後再開し、月に2~3回ラウンドしています。スコアはなかなか伴いませんが、楽しみながらプレイしています。
レッズサポーター
地元が埼玉県の浦和なので、昔からJリーグの浦和レッズのサポーターをやっています。写真は昨年ACLでレッズが上海に来たときのものです。久しぶりに生の興奮を味わいました。
会社での研修旅行
課題提起型デジタルカンパニー
として社会の課題に対応
伝統ある基盤事業に加え、社会が抱える問題に対してデジタル技術を活かしたソリューションを提供し、世界的にも高い評価を得ている同社の総経理にお話を伺った。
「新しい価値の創造」を目指して
当社の親会社は、2003年にコニカとミノルタの経営統合により誕生したコニカミノルタ株式会社です。MFP(複合機)をはじめとするオフィス事業、産業印刷・商業印刷分野でソリューションを提供するプロフェッショナルプリント事業、X線や超音波診断システムなどを扱うヘルスケア事業、製造現場で製品の色や光を測定する計測器などを扱う産業光学システム事業、液晶パネルの偏光板フィルムなどを扱う材料・コンポーネント事業などBtoBビジネスを中心に幅広い事業展開を行っています。1873(明治6)年に創業し145年の歴史を有していますが、世の中の技術革新や顧客ニーズの変化に合わせて、創業事業の写真フィルムやカメラ事業から2006年に撤退する大きな事業構造転換をしたのをはじめとして、事業のトランスフォームに取り組みながら成長を続けてきており、2017年4月から新たな中期経営計画「SHINKA2019」をスタートさせました。「新しい価値の創造」という経営理念のもと、当社のもつ画像・光学・材料・微細加工といった固有技術に加えて、デジタル技術、AI、ロボティックス、IoTといった革新的技術を活用して、お客様や社会にとって価値のあるソリューションを提供する「課題提起型デジタルカンパニー」への進化を目指しています。
コニカミノルタグループの中で売上的に中核となっているのが、オフィス事業とプロフェッショナルプリント事業です。とくにオフィス事業は世界的にペーパーレスの動きが加速しており、欧米や日本といった地域では成長が鈍化し、厳しい状況になってきています。しかし中国はまだまだ成長が見込める市場で、実際この両事業に加えて、産業光学システム事業も近年では二桁の成長となっています。中国での売上規模は、ワールドワイドで見たときにはまだ影響力が少ない状況ですが、この成長する市場とデジタル化が急速に発達している中国においてチャンスは非常に大きいと見ており、成長地域として日本からも注目されている市場です。
積極的なCSR活動&環境対応
コニカミノルタではE(Environment)S(Social)G(Governance)に力を入れており、その取り組みはダウジョーンズサステナビリティーインデックス(企業の持続可能性を判断する要素として利用される代表的な指標)のワールドインデックスに6年連続で採用されるなど、世界的に高い評価を受けています。中国においても、CSR活動や環境対応には力を入れています。環境の分野では、中国でも自社工場で環境にやさしい生産活動を展開するグリーンファクトリーに取組んでおり、さらにその活動をサプライヤーにも展開するグリーンサプライヤー活動に積極的に取組んでいます。現在の中国において環境対応は多くの企業の共通の課題であり、コニカミノルタでは、販売会社と生産会社が一体となって、多くの顧客企業の方に実際にコニカミノルタの工場を見学していただき、環境対応への取組を実際に見ていただき、その取組のポイントを紹介していくことで、販売促進活動につなげるばかりでなく、中国における環境問題という困りごとの解決に役に立つ活動を展開しています。
この事例からもわかる通り、事業別に別会社で展開しているグループ企業が互いに協力し、一体となって知恵を出し合うことで、今までになかったシナジーを生み出し、新たな価値を創造していく「Oneコニカミノルタ」活動にも力を入れています。
課題提起型デジタルカンパニー
当社は従来の固有技術に加えて、デジタル技術を駆使して、人間社会の困りごとを解決していく「課題提起型デジタルカンパニー」を目指しています。課題提起型とは、徹底的に社会課題やお客様と向き合い、その中からお客様もまだ気づいていない課題を抽出し、当社の技術の力でその解決にあたっていくという、徹底した顧客志向でビジネスを行っていこうという考え方です。
こうした当社の考え方と、デジタル化が急速に発展し、どんどん新たなものを試行していく中国社会とはマッチしており、大きなビジネスチャンスがあると思っています。当社はそのテクノロジーで見えないものを可視化して社会課題に対応していくべく、さまざまな新規ビジネスを考え取組んでいます。環境問題、高齢化、生産設備の老朽化、安全・安心な社会の実現など、中国社会の困りごとにもソリューションを提供できる可能性を秘めた事業が多くあると思っています。今後中国において、中国社会から必要とされるような新規ビジネスを立ち上げ成長させていくことにチャレンジしていきます。ここに現在も成長基調にある今まで当社を支えてきた基盤事業の更なる発展を加え、将来的には中国の売上規模を欧米や日本と遜色のないレベルにまで拡大していきたいと考えています。
投資公司の総経理として、ガバナンス、専門機能サービス展開における統括を担うとともに、個社にとどまらず、中国のグループ企業全体の総合力を発揮し、価値を生み出していく活動も行っています。
PROFILE
おおや ひろし
1962年生まれ、埼玉県出身。早稲田大学卒。1986年、小西六写真工業株式会社入社、総務部法務グループ。1990年、人事部労政グループ。2003年、コニカミノルタホールディングス(株)、人事部人事労政グループ。2005年、コニカミノルタ商用科技(無錫)有限公司、人事総務部長。2010年、人事部人事企画グループGL(部長)。2014年、人事総務統括部企画部長。2017年、コニカミノルタ(中国)投資有限公司、董事総経理。趣味はゴルフ。<大屋さんを知るキーワード>
休日のゴルフ
休日は会社の仲間とゴルフをして過ごすことが多いです。約7年のブランクがあり上海に赴任後再開し、月に2~3回ラウンドしています。スコアはなかなか伴いませんが、楽しみながらプレイしています。
レッズサポーター
地元が埼玉県の浦和なので、昔からJリーグの浦和レッズのサポーターをやっています。写真は昨年ACLでレッズが上海に来たときのものです。久しぶりに生の興奮を味わいました。
会社での研修旅行
毎年中国各地で仕事をしているメンバーも全て一同に会して研修旅行を行います。中国の雄大な自然の中で、日頃なかなか直接会えないメンバーと顔を合わせることができるのも楽しみの一つです。