キーマンインタビュー

香港大塚製薬有限公司
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香港大塚製薬有限公司

董事総経理 中島康人氏

極限まで「創造性」を探求
次世代の夢を届ける
「ルナドリームプロジェクト」



消費者のトータルヘルスケア(予防・診断・治療)のために、機能性食品や医薬品を提供し、業界NO.1の売上高を誇る同グループ。さらに世界に飛躍される戦略に迫る。



「予防・診断・治療」の全てを担う
トータルヘルスケア

 大塚ホールディングスは、大塚製薬を筆頭に、ワールドワイドに展開をしています。現在は、166社(日本47社、海外119社)あり、香港大塚製薬は、この海外119社の中の1つに相当します。売上規模では、日本で一位の製薬会社になっていますが、世界的には、まだまだ十数番目です。また、大塚製薬は2つの事業を柱としております。一つは医薬品事業、一つはニュートラシューティカルズ事業(Nutrition+Pharmaceuticalsの造語)と呼ぶ機能性食品分野です。人間の健康を保つには、「予防・診断・治療」という工程がありますが、機能性食品で「予防」を、診断キットで「診断」を、医薬で「治療」を担うという「トータルヘルスケア」ができることが特徴です。また、3期連続で増収増益を達成することができ、海外比率は62%まで成長しました。特に、世界70ヶ国以上で処方され、売上を牽引している薬が、統合失調症の患者の方に処方されている抗精神薬「アビリファイ」です。また、ニュートラシューティカルズ事業では、ポカリスエット、オロナミンC、カロリーメイト、SOYJOYなどに加えULOSなどのコスメティック製品を扱っています。

 一方、香港大塚は、1997年に設立され、医薬品と機能性食品の輸入販売を行っています。現在は医薬品事業部、ニュートラシューティカルズ事業部の2事業部を構成し、女性が半数以上という組織で、従業員数は現在29名です。


「決してモノマネはしない」
一つひとつの商品の愛着とこだわり

 我々が追及しているのは、「創造性」です。つまり、「決してモノマネはしない」という発想です。「我々の手で独創的な製品を創り出し、それを世界中の方々に届ける」という企業理念のもと活動をしています。また、我々は消費者の声を聞くことも大事にしています。そのためには、エプロンをつけ、店頭販売をしたこともあります。その時は「ソイッシュ」の販売をしました。「美味しくない」という声が圧倒的でした。但し、我々の商品は、「嗜好品」ではありません。健康維持・増進の「機能性食品」です。だから、商品の機能をご案内します。すると、頭で理解をしていただくことで、「美味しい」に代わっていきました。「ポカリスエット」や「カロリーメイト」も当初は同じ反応でしたから(笑)。


大塚製薬ならではの

ロングラン視点の販売促進法
 「ソイカラ」の販売促進も一味加えました。街中のサンプリングだけではなく、「クリスマスにサンタから『ソイカラ』をプレゼントする」という企画です。この夢のあるシチュエーションに、子供はもちろん、人々に「感動」も届けることができたようです。
 また、ここ最近は日本でも注目されるようになった「熱中症」ですが、まだまだ正しい知識が浸透していない現状が見受けられます。そこで「熱中症をゼロに」を合言葉に、学校、幼稚園、ダンススクールで説明会を開催しました。「熱中症とはどういう病気か?」、「水分補給は何故必要か?」、そして、「水・お茶ではできない水分補給がポカリスエットならできる」ということを紹介してきました。私も「中島先生」の名札をつけて授業をしました(笑)。香港でも、ニュートラシューティカルズ事業部の販売促進チームが10年以上、年間7万人以上、150校を対象に、ほぼ毎日活動しております。

 これらは、当社の哲学でもある「大塚にしかできないこと、大塚だからできること」を具現化した活動です。つまり、我々は大きな製薬会社でもなければ、大きなドリンクの会社でもありません。商品の一つひとつに非常に強いこだわりを持っている「ビックベンチャー」であると考えているのです。例えば、ポカリスエットは、コンセプトが「飲む点滴(=体液)」です。吸収が良く、その水分を保持できるベストを極めるために、開発までに7年、試作品は1000個以上を費やしました。だから、商品数は決して多くはありません。しかし、消費者の方に長く愛していただける商品作りを目指しています。つまり、目の前の視点でなく、ロングランな視点を最優先しているのです。


「君の夢を月に届けよう」
ルナ ドリーム プロジェクト

 月に水が発見され、人類が生活できる環境があると確認された当時、「いつか月の水でポカリスエットを飲みたい」という想いが高まったことが発端でした。世界の子供たちの夢をポカリスエットの缶に詰めて2015年10月に月に届けます。そして30年後、子供たちの中から選ばれた一人が宇宙飛行士となり、タイムカプセルを開封するという壮大なプロジェクトです。このプロジェクトを通じて、「夢を持つことと、チャレンジすることの大切さ」を届けられればと考えています。

 まさにこのビックプロジェクトは、同社の哲学が集結された賜物ある。きっと、子供たちの夢の扉を開く鍵となるに違いない。


「ポカリスエット」「SOYJOY」「ソイカラ」「オロナミンC」など、日本ではお馴染みの商品ラインナップ。世界ワールドワイドで愛用され続ける日も近いはず。

PROFILE
中島 康人(なかじま やすひと)

2005年新卒で入社。3年間MRとして新潟で活躍。その後人事部に異動。またその後医薬品事業企画部に所属しグローバルプロダクトを担当、毎月北米の子会社に通い商談。ニュートラシューティカルズ事業部に異動後、3年間で営業・販売促進・量販担当を経験。2013年11月よりインターナショナルアジア・アラブ事業部に異動。2014年4月より香港大塚製薬の社長就任し来港。

〈中島さんを知るキーワード〉
ヤンキーズ松井選手とともに


アメリカ大学時代は、ちょうど松井選手がヤンキーズで大活躍していた時代だったそう。「語学もMBAも大変な時期でしたが松井選手の活躍で勇気をもらいました」と。写真はアメリカ帰りのメンバーからの大切なお土産「マーくん(?)フィギア」。

愛息は「貞治(ジョージ)」くん


「10カ月の息子の名前です。『世界一の人』になって欲しいという願いを込めています。将来は、プロ野球選手になって欲しいですね」と、高校時代は甲子園出場の夢を叶えた中島さん。写真は、スタンレーの花文字で描かれた「貞治」。

毎日心に刻みたいメッセージ


人事部からの異動で、メンバーの気持ちが綴られた大切なアルバム。そこに記載されている「25日」のメッセージは、香港で働く今も、毎日見て、心に刻んでいるという中島さん。もちろん、香港オフィスのメンバーの方々にも共有されているそう。


香港大塚製薬有限公司

10/F, Phase1, China Taiping Tower,
8 Sunning Rd, CWB, HK 
℡(852)2881-6288

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住所 10/F, Phase1, China Taiping Tower, 8 Sunning Rd, CWB, HK MAP
電話 2881-6288

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