キーマンインタビュー

株式会社NTTドコモ 北京事務所
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長年培った先進技術で中国においても“スマートライフのパートナーへ”


株式会社NTTドコモ 北京事務所 

所長 今村浩氏


日本の最大手移動体通信事業者「NTTドコモ」。日本で長年携わってきた携帯電話端末や移動体通信開発技術を武器に、中国でどう展開していくのか? 所長・今村浩氏に伺った。


2つの柱を持って臨む


 NTTグループと中国との関係はすでに30年以上にわたり、古くは80年代の電電公社時代から関係を築いてきました。NTTドコモとしては2000年に中国最初の拠点であるこの北京事務所を設立しました。
NTTドコモとして、中国ビジネスを展開する上で2つの軸があると考えています。ひとつは、日本国内でNTTドコモをご利用いただいているお客さまにむけて、中国へいらした際にも、日本でお使いのケータイを国内と同じようにご利用いただけるようにすること。具体的には、現地通信事業者との協力を通じて実現するのですが、特に我々は中国移動ならびに韓国KTと事業協力契約を結び、往来が多い日中韓3カ国においてお互いのユーザーが自国と同じようにサービスを利用できる環境づくりに取り組んでいます。
 もうひとつは、中国において現地の方々へ向けて、NTTドコモのスマートフォンなどを利用したさまざまなサービスを提供することです。これは、もちろんコンシューマー向けサービスの展開もスタートしていますが、それだけではなく、2008年上海に設立した「都客夢(上海)通信技術有限公司(ドコモチャイナ)」を通じて、企業向けのソリューションなどを中心としたビジネスも展開しています。また、今後は中国で「物聯網」と呼ばれるM2M(マシン・ツゥ・マシン)のビジネスも手がけていきたいと考えています。
 さらにドコモ・チャイナでは、日本出張が多い日系企業様向けに、日本国内で弊社の高速通信サービス・Xi(クロッシー)をご利用いただけるモバイルWiFiルーターのレンタルサービスをスタートし、ご好評いただいています。ぜひご利用ください。
 このほか、北京中関村の「都科摩(北京)通信技術研究中心有限公司」では、次世代通信技術等の研究・開発に取り組んでいます。


中国との縁は深く


 実は今回、3回目の北京駐在です。1度目は、97年から業務トレイ二ー制度を利用して約1年。次は06年からNTT(持株会社)北京代表処副所長として3年半。そして、今回は昨年4月からNTTドコモ北京事務所長として赴任しています。
 私は、89年に再編前のNTTへ入社し、主に経営企画や営業企画に従事してきましたが、中国との最初の縁は、入社4年目、関東支社という部署にいた際に、中国遼寧省の遼寧省郵電管理局と覚書交流を手掛けたことに遡ります。もっとも、当時は1担当者だったので大陸の地を踏む機会には恵まれませんでした。


中国でもスマートライフ


 昨今のスマートフォンの登場で、私たちの携帯電話の使い方は激変しました。通話とメール中心の使い方から、様々な情報にアクセスする道具へ変わってきています。そこで、NTTドコモでは、2013年4月からブランドスローガンを「スマートライフのパートナーへ。」とし、まずは日本国内で取り組みを進めて来ました。例えば、スマートフォンと活動計や体組成計等を連携させて、運動量や身体の状態を記録することで健康や生活のアドバイスを提供するサービスをすでにスタートしています。
 このように、常時携帯するスマートフォンを活用し様々な情報を収集・蓄積・活用するツールとして利用することで、豊かで楽しさや安心を感じられる日常生活を送れるようサポートするのが、私たちの「スマートライフのパートナーへ。」に込めた思いです。
 中国でも、健康や教育といった分野を中心に人々の関心は高く、大きなニーズがあると考えています。そんな訳で、今後は中国においても「スマートライフのパートナーへ。」を目指して、チャレンジしていきたいと思います。


タンポポのように花を咲かせよう


 私が中国で仕事をするにあたり、意識していることは、中国でビジネス展開するにあたっても、「日本らしさ」というスパイスは忘れないということです。
 例えば、目の届かないような部分まで心遣いを加える意識が、日本のモノづくりを磨いて来た面があると思うのですが、それは現在のグローバルな国際競争では、効率化やコスト削減の中で薄れてしまいがちな部分なのではないかと思います。
 中国で事業展開する際、日本のビジネスモデルをそのまま持ってきても、上手く行かないことは分かっていますが、本当に重要な部分は、何らかのカタチでスパイスを利かせる努力をすべきと思っています。 トレイニーの時に大先輩から「俺たちは、海外では雑草になる必要がある」と言われたことが印象に残っています。「タンポポは、ドブの蓋の隙間のような場所にも根を張って、その地に合わせて成長するけど、でもやっぱり咲かせるのはしっかりタンポポの花なんだ」という話でした。「郷に入れば郷に従え」という言葉もありますが、せっかく日本からこの地へ来ているのですから、しっかりと「らしさ」も持った花を咲かせることで、ビジネスを広げていきたいと思っています。


NTTドコモ北京事務所の社員は計8名。中国通信事業者等中国側に対するNTTドコモの総合窓口を担う他、中国の業界やマーケットの情報収集・本社へのレポーティング、中国におけるNTTドコモのPR等を行っています。


PROFILE
いまむら ひろし
1966年生まれ。東京都出身。89年、法政大学経済学部卒。同年入社。中国3回目の駐在。97年より1年間トレイニーとして、06年より3年半日本電信電話株式会社北京代表処副所長。10年4月に(株)NTTドコモへ出向という形で入社。国際事業部で中国関連業務につく。13年4月NTTドコモ北京事務所所長。趣味は公園での人間観察、買い物、ゴルフは趣味になるよう頑張ります!


今村さんを知るキーワード


後悔しやすいので(汗)


これは宮本武蔵の「独行道」に登場する一句です。私は性格的にいろいろと後悔するたちなので、一生懸命考えて自分で決断したのだからどんな結果になろうと悔いはないという気合を持つため、この句を頭に浮かべて、ここ一番の判断をしています。


まだまだ若葉マークです


事務所所長でもありますので、皆さまとご一緒できるようにゴルフをはじめました。まだ皆さんのようにうまくはないのです
が、月に1、2回同僚や友人に付き合ってもらってコースを回っています。これからお会いすることもあるかもしれませんが、どうぞよろしくお願いします!


年間パス持ってます!


日本の住まい近辺にも大きな公園があり、週末はよくボケーっと読書して過ごしたりしていたので、北京でもどこかよい公園はないかと探していたところ「朝陽公園」にめぐり会いました。他の公園と比べて広く、緑豊かな敷地が気に入っています。年末に1週間くらい期間限定で販売している『年票』も持っています。


株式会社NTTドコモ 北京事務所
朝陽区新源南路3号
平安国際金融中心B座7階
TEL:010-8440-0055

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住所 北京市朝阳区新源南路3号平安国际金融中心B座7层 MAP
電話 010-8440-0055

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