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KDDI中国
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KDDI中国

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真面目にコツコツは当たり前 常に新しいサービスを通じて クリエイティブな価値を提供したい

日系企業の通信サポートを行ってきたKDDI中国が、データセンタービジネスを主軸に生まれ変わろうとしている。この春、着任した新総経理・塩崎氏に意気込みを伺った。


時代に合わせて変化するビジネス


 弊社は、2001年に北京で現地法人を設立し、北京、上海、広州、天津、大連、青島などの主要都市を中心として、中国15
都市で24拠点を展開しています。日本での事業は、移動通信事業と固定通信事業ですが、中国ではこれまで、中国へ進出した日系企業からオフィスのIT環境全般のことならなんでもお任せいただくソリューションビジネスをメインに行ってまいりました。
 近年、需要が伸びているのが、データセンタービジネスです。オフィス移転などで管理が難しい通信設備を管理して欲しいという需要が増えています。そこで、KDDIグループでは通信機器をまるごとお預かりするデータセンター「TELEHOUSE」を中国全土で6拠点設立、8500ラック保有しています。自社設備としてはエリア最大規模のデータセンターで、ご利用いただいているのは日系非日系問わずです。
 「TELEHOUSE」のデータセンターの特徴は、大きく2つ。1つは、自社設備でしっかりコントロールできるため、中国で問題にあがる電源電力不足の心配がなく安定的な供給ができる点です。中国でもトップクラスの高品質なデータセンターとして、ファシリティに関する賞もいただきました。2つ目は、日本で長年積み重ねてきた運用ノウハウです。通信事業者としての長年のキャリアやスタッフの教育など、中国でもグローバル基準でサービスを提供しています。時代に合わせて通信スタイルも変化します。日系企業さまが日本と同じ感覚でストレスなく通信できる環境を提供するため、スケジュール管理、品質管理、トラブル時の原因解明と対策など、日本企業の良いところを今後も持続させていきたいと考えています。


50歳にして海外へ


 就職活動時に通信事業が伸びるだろうと感じ、「人間的に成長しそう!」と入社しました。入社後は、国際電話業務からはじまり、総務部、新規ビジネス部、管理企画、国内営業と、いろんな部門を経験しました。
 転機は、会社合併時代に合併事務局で仕事したこと。合併3社、「テレウェイ」からはトヨタ文化を、「DDI」からは営業力の重要さを、そして「パワードコム」からはスマートな欧米系の経営を学びました。この経験でサラリーマンとしての考え方がすごく変わって目からうろこが落ちました。
 また、もうひとつは、08年の北京五輪時に経験したメディア営業です。放送局に映像回線を提供する業務ですが、4月の異動時はまだ回線手配ができていない状態でした。世界的大会で必要とする大容量の回線は手配が大変なうえ、国民的行事のため切れるのはご法度。多くのバックアップや、限られた予算でのやりくりなど困難を極めました。なんとか間に合わせたものの、回線が心配で期間中はおちおち眠れませんでした。機械も長時間使用するため壊れやすく、予備機をハンドキャリーしたりと大忙し。当時は、現場と宿舎の往復でしたが、北京のパワフルな街の印象は強烈で「やっぱり中国はすごい、日本と全然違う」と感じました。
 10年10月に50歳にして初の海外赴任で香港へ赴任。今年4月16日に北京へ赴任しました。これから中国大陸と香港、台湾、韓国といった東アジア全域を管轄するので出張も多くなる予定ですが、楽しんで頑張りたいですね。


常に新しい領域を目指して


香港赴任時から、50にしていかに楽しむかを念頭に仕事しています。真面目にコツコツは当たり前。言われてやるのではなく、自ら楽しんでこそクリエイティブなものは生まれます。そのパワーで会社や従業員の幸せ、お客さまの発展に貢献していきたい。「KDDIがいてよかった」と思っていただけたらうれしいですね。
 また、海外だからこそコミュニケーションが大事だと思います。いろんな価値観の人がいるから、なんでも話し、相手の考えを学び、各人の強み、弱みを理解したうえでお互いを伸ばしていきたい。風通しよく話せば、いろんな良いことが起こると信じています。現在、中国全土で従業員数は400名、北京で100名。中国人幹部社員も育ってきた中、現地のさまざまな事情に
精通したうえで、KDDIカルチャーを理解した人材を増やすことも重要です。駐在員も日本的視点だけでなく、現地のことを理
解してほしいと思います。
 また最近では、クラウドサービスの需要も増加しています。現在、自社でクラウドプラットフォームを構築しているので、お客様のビジネスにあわせていかに使っていただくかが今後の課題。システムの導入によりIT環境が激変し、お客さまのビジネスがどう変わっていくか。弊社の持っているインフラをうまく使いながら、お客さまといっしょに考えてビジネスを伸ばすご提案をしていきたいですね。KDDIがお手伝いできる成功事例を作って、好循環の和を作りたいと思います。


世界13カ国、24都市42拠点にあるグローバルな高品質データセンター「TELEHOUSE」。ここ北京でも、お客さまの機器を24時間365日体制で運用保守するサービスを提供している。


PROFILE

KDDI中国
総経理 塩崎靖彦氏

1960年生まれ。北海道生まれ東京育ち。83年早稲田大学政経学部経済学科卒。同年、国際電信電話株式会社(現KDDI)に入社。国際電話局、横浜電波局、総務部、国内営業、営業企画、3度の合併事務局、北海道支社長などを経て、2010年香港現地法人、14年4月より現職。



塩崎さんを知るキーワード


週末はテニスでリフレッシュ


学生時代にしていたテニス。社会人になってから25年近くやっていなかったのですが、香港に単身赴任した際に再開し、テニスサークルに毎週末参加。北京でもはじめたいです。


フルマラソン2 回走破!


香港時代、マラソンが好きな部下がいて、飲みの席で「東京マラソンは申し込んでも当たらないけど、香港だと申し込むと走れるんです。」と聞き、引き受けてしまって(笑)。香港ではフルマラソンを2回走りました。


スタッフが宝


北京の100名の仲間たちと。定期的にパーティーを開催します。まだ着任したばかりですが、どんどん話し合いの場を持っていきたいと考えています。積極的なコミュニケーションが良い結果を生むと信じています。


KDDI中国

住所 北京市朝阳区东三环北路38号泰康金融大厦801室 MAP
電話 010-5923-6688

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