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税務上の損金算入制限費用と 企業所得税確定申告の注意点

財政部、税務総局は2018年2月11日付けで「公共性寄付金支出の企業所得税税前控除、繰越に関する政策の通知」(財税[2018]15号)を公布しました。


    当該通知では、企業所得税法実施条例に従い、当年度に税前控除可能な費用を年度利益の12%と上限の設定は変更していないものの、上限を超える金額は発生年度から3年間繰越が可能であると新しく規定しています。当該通知は、2017年1月1日からの施行となります。
    企業所得税法上、上記の公共性寄付金支出の企業所得税税前控除以外にも損金算入が制限されている費用項目があり、本稿では企業所得税確定申告において、注意が必要となる費用項目を解説します。


① 給与総額に紐付く費用の制限

    給与総額の定義は、実際に給与(工資・薪酬)費用として会計処理された金額の合計となり、社会保険費用(養老保険、医療保険、失業保険、公傷保険、生育保険、住宅積立金)、福利費、組合費用、従業員教育費用は含まれません。


·福利費用

    福利費用は給与総額の14%が損金算入の上限となり、超える部分は繰越不可となります

·工会(組合)費用

    組合費用は給与総額の2 %が損金算入の上限となり、超える部分の繰越は認められません。

·従業員教育費用

    一般企業の従業員教育費は給与総額の2.5%までが当年度の損金算入上限となり、将来年度に繰越しが可能となります。また、2015年1月1日よりハイテク企業においては給与総額の8%までの損金算入が認められることになりました。


② 社会保険、商業保険費用の制限

·社会保険

社会保険は、「五保一金」と呼ばれており、地域によって比率は異なるものの、規定の比率に基づき納付する場合、全額を費用として損金算入が可能となります。尚、税務上の優遇措置として給与総額の5 %以内であれば、追加で養老保険、医療保険をそれぞれ損金算入することが可能です。

·商業保険

特殊業務を行う従業員の安全に関する保険、出張時の傷害保険などは税務上費用と認められます。尚、投資者あるいは従業員が自ら支払った保険の費用の損金算入は認められません。


③ 接待費、広告費、寄付金の損金算入制限

·接待費
接待費は発生額の60%(40%は損金算入不可)あるいは販売収入の0.5%の何れか少ない金額の損金算入が可能であり、損金不算入額の繰越は認められません。当該損金不算入費用は、会計と税務の永久差異となります。

·広告費
一般企業の広告費は当年度の販売収入の15%、化粧品、医薬品、飲料品の製造販売(酒類製造販売は含まない)を行っている企業は当年度の販売収入の30%の損金算入が認めら れ、超過部分は翌年以降に繰越しが可能です。

·公共性寄付金

公共性寄付金は、企業所得税法実施条例第51条において、「企業が公益性のある社会団体あるいは省級以上の人民政府およびその部門を通じて行うものを指し、《中華人民共和国公益事業寄付金法》に規定する公益事業の寄付金である。」と規定されています。上述した通り、財税﹇2018﹈15号通知により、当年度の純利益の12%を超える部分は、3年間繰越が可能となります。
繰越が認められる費用項目は会計と税務処理における一時差異となり、繰延税金資産の計算の対象となり、企業所得税費用の計算に影響を与えますので、注意が必要となります。




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