キーマンインタビュー

日郵物流(中国)有限公司
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日郵物流(中国)有限公司

総経理 杉岡 正寛氏

目指すは業界10位以内
社員の育成に注力
新規事業の可能性を追う


中国全土に25の拠点を持ち、約1,300名の社員を抱え事業に取り組む同社。加熱する物流競争の中、今後どのように中国事業を展開していくのか、真意を問う。


事業の立ち上げと教育に腐心

 私が中国関連の仕事を始めたのは、2000年に日本郵船の中国長期出張員という名目で中国の自動車物流に携わった時からです。何もないところから会社を立ち上げ人を雇い、会社を大きくし、軌道に乗ってきたところで異動し、また三年経って異動というパターンを繰り返してきました。創業は楽しいですが、何より人の教育が大変です。自分の考えやノウハウを常に人に分かりやすく教えながら教育をすることが重要です。自分の考えを分かってくれる仲間をどんどん増やして、その人たちに基づいて会社を創っていくことを念頭においています。しかしそれには時間がかかります。社員に分かってもらうために自分が考えていることを文章にして「プレジデントメッセージ」という形で3カ月に一度必ず発信しています。当社で大切にしているのは社員です。倉庫やトラックなどのハードアセットは持ち合わせていないので、人が大切なアセットです。


2025年までに中国で10位以内

 現在当社の年間売上高は約2千8百億元ですが、これは中国の物流業界では50番目程度の数字です。日系の同業他社と比べても決して大きい数字ではありませんし、当社は中国では後発企業です。2025年までに中国で10番以内の売上高にすると社員に伝えましたが、そのためには毎年20%ずつ売上を上げていかなくてはなりません。そのためには誰が何をどのように行っていくのかという、短期・中期・長期のマイルストーンを自分自身が持たなくてはなりません。会社の経営目標と個人の目標が合うようにして、その目標を達成できたかどうかを給料の査定の基準にしています。誰が何をどのように行っているかということを常に見える状態にし、目標を個人でも会社でもきちんと管理しながら短期、中期、長期で動けるようにしています。
 現在教育の対象としているのは課長になる前のクラスから課長、そして取締役の人間まで、階層に分けてトレーニングを行っています。その中でよく取り上げて勉強させているのがリーダーシップとコミュニケーションについてです。今年は経営を一つのテーマにして考えさせました。コンサルタントの方に依頼し、私が考えていることを必ず反映させた研修にしています。純利益の1割程度という、会社の規模と比べてかなりの金額を研修費用に投じています。私が就任して3年間毎年繰り返し行い、幅広い階層の人たちが研修によって揉まれてきました。この研修は大体3泊4日で年間3回行います。1日目はチームビルディングとしてただ自転車をこぐということもあります。つまらないことかもしれませんが、その中にもきちんと学ぶべきものがあり、それをきちんと学んで繰り返し実践していけば、ある程度の高いレベルまでマネージメントスキルは上がります。


新事業の考案、そしてさらなる成長

 事業内容としては海運事業、航空輸送、それから国内物流、オリジンカーゴマネジメント(貨物輸送情報を一元管理して物流を最適化するサービス)をメインとして展開していますが、まだまだ足りないので、第5、6の新たな柱を見つけてそれを大きくしていかないと50番目から上に上がれないどころか、維持することもできません。そのためには目標に向けて動けているかということを細かくモニタリングすると同時に、目標が自分に合っているかということを常に見直しながら、一方で次の新しい事業を常に考えていかなくてはなりません。コンセプトとしては中国政府が環境保全を推進しているので、船や鉄道をもっと利用することです。中国はこれだけ海岸線が長いにも関わらず、内航船が利用されている割合はまだまだ低いです。国際輸送においても国際鉄道を利用するケースが増えています。「一帯一路」にも関連して、環境に優しい輸送モードを組み合わせたサービスをお客様に提案していかなくてはなりません。中国政府が後押ししている重大産業の企業を今後のターゲットとし、日系・非日系問わずベストなアプローチをしていく必要があります。
 この3年間を通じて、負けない体制を作ることはある程度できたという自負があります。今後の成長については、現在25支店が5つの地域に分かれていますが、5つの地域が1つの地域会社のようになってそれぞれが自分の地域の特色を生かしながら、どうしたら成長していけるのかということを支店と地域が一体となって考え、実行していくということが一つです。それから各事業と各地域をどのように組み合わせればより良いサービスを生み出し、かつコストを抑えることができるかを考えることです。このマトリックスマネジメントを意識しながら会社をより成長させていきたい。できないことはないと思っているので私は悲観的になることはありません。必ず成功すると信じて言い聞かせています。



自動車関連の事業に長期間携わり、中国において累計13年以上さまざまな事業を手がけてきました。事業の立ち上げ、雇用、社員の教育など複数の企業にわたって行ってきた経験を生かし奮闘しています。


PROFILE


日郵物流(中国)有限公司

総経理

杉岡 正寛氏 


1963年生まれ。慶応義塾大学卒業後、1986年日本郵船入社。長期にわたり自動車船営業業務に従事。2002年中国に駐在として正式赴任、2002年4月~2009年3月末まで広州にてCOSCOとの合弁会社であるNYKCOS CAR CARRIER LIMITEDにて総経理として勤務。2009年~2011年日本郵船本社にて勤務後、2011年4月上海にてNYK AUTO LOGSITICS CHINA CO.,LTD にて総経理。2015年4月より現職。



杉岡さんを知るキーワード

市場での買い物


週末はよく近所の市場に行くので、今では市場の人たちも顔なじみになりました。市場の人たちと話していると発想の違いを感じたり、些細なことで笑えたり、市場の人たちから元気をもらっています。


座右の銘



坂本龍馬率いる海援隊の言葉の中国語版です。「一艘の新しい船が出航することで社会に福をもたらす」という意味で、自分の仕事が誰かを幸せにしていることを誇りに思ってほしく、社員に伝えています。


上海三田体育会



慶応大学体育会OB・OGのゴルフ好きメンバーにてゴルフを定期的に行っています。普通にゴルフを行うのではなく、学生の頃の気持ちで夏場は厚着で、冬場は短パンでと趣向を凝らしている会です。



日郵物流(中国)有限公司

長寧区凱旋路369号龍之夢雅仕企業大厦9-10楼
ylcn.bdj@cn.yusen-logistics.com
www.yusen-logistics.com


詳細は日郵物流(中国)有限公司

日郵物流(中国)有限公司

住所 上海市长宁区凱旋路369号龍之夢雅仕企業大厦9-10楼 MAP

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