中国で成功する人事!

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指示待ち型社員に悩む総経理


 「業績を伸ばすため中国人社員にもっと前に出てきてもらいたいのだがうまくいかないと悩む総経理の方々のお話をよく伺います。

1.ある総経理の言葉


 経営環境の変化に伴い、多くの日系企業(特に製造業)ではビジネスの相手を日系から現地系へとシフトをしています。より果敢に現地資本の企業を攻める場合は中国人社員への期待が今まで以上に高まります。以前は業績が右肩上がりだったので気にならなかったかも知れませんが、貴社においては昨今自社の中国人社員がなぜこうも腰が重く、指示待ち型なのか?と悩まれてはいないでしょうか。
 先日、ある日系企業の総経理の方がこのようなことをおっしゃっていました。「私は中国駐在が2回目だが、2回目の赴任直後に驚いたことがある。それは前回の日本帰任時から5年も時間が過ぎているのにその頃と社員の意識が全く変わっていないこと。これには唖然とした。ここ数年会社の業績は下がる一方なのに社員が危機感を全く抱いていない。自分から市場開拓をしたりビジネスモデルを変えようとはせず、ただ上司からの指示をおとなしく待っているようだ。なぜこうなのか? いろいろ考えたがこれは結局これまでの日本人駐在員が中国人社員をそうなるようにしてきたことが原因だ。問題は日本人側にあるのだと思う。」


2.日系企業に共通する企業風土


 日系企業に就職する中国人には少なからず企業の安定性を求めている方がいます。その動機を除けば、この指示待ち型社員の問題の原因はどうやら日系企業に共通する現地社員への向き合い方や任務の与え方などによるものであり、それが時間の経過と共に一種の企業風土になってしまっている可能性があります。そして私どもが毎日お目にかかる日系企業の総経理には同じような悩みを抱えていらっしゃる方が少なくありません。


3.解決策はあるのか


 指示待ち型が社内に根付いて企業風土になってしまっているとすると、それを一気に変えることは容易ではありません。経営コンサルティングではいわゆる風土改革で扱う問題です。具体的な対策は問題の根深さや解決すべきスピードによって異なってきますが、重要なことはまず日本人のトップが自社の将来を我が身のこととして真剣に捉え、総経理の分身となって多くの社員に説くことのできる中国人社員を養成することです。それ以外には組織を最適化して、社員の任務や職権を明確にし中国人社員からみて魅力的な人事制度を整え、更に企業風土改革を促す研修を定期的に行うなどやるべきことはいくつもあります。
 私の知っている優秀な中国人が総経理を務める日系企業の数社では指示待ち型で悩んではいません。特に印象深いのが「日本人から総経理を引き継いだ後、日系企業の仲良し体質を時間をかけて排除した。とても苦労したが今では長期的な視野で経営を行うという、日本企業のいいところは残して、それ以外は“非日系”がうちの特徴です」とおっしゃっていたある中国人総経理の言葉です。どうやらここに解決策のヒントがありそうです。

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