キーマンインタビュー

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PwC中国
PwC中国 シニアアドバイザー (前日本企業部統括代表パ一卜ナ一)髙橋 忠利 氏 2026年7月号
中国市場の最前線から
日系企業の支援者に
「BIG4」の一角を占める「PwC」は、世界中で企業の成長と変革を支援する専門サービスを展開している。中国では1902年に事務所を開設。数多くの日系企業の経営課題解決に取り組み「PwC中国」で指揮を執ってきた髙橋氏にお話を伺った。

「PwC」は、世界136の国と地域に広がるプロフェッショナルサービス・ネットワークです。「社会における信頼を構築し、重要な課題を解決する」をパーパスに、監査・保証業務や税務、ディールズアドバイザリー、コンサルティングなど幅広いサービスを提供しています。
その中でも「Japan Business Network」(以下JBN)は、日系企業の海外事業をグローバルに支援する部門です。各国・地域のPwC事務所に日本語対応可能なプロフェッショナルを配置し、日系企業が海外で直面する課題に対してシームレスな支援を提供しています。
私が率いてきたPwC中国のJapanese Business Development部門(以下JBD)は、JBNの中核拠点の一つとして、中国内地および香港特別行政区における日系企業支援を担っています。自動車などの製造業、半導体を中心としたハイテク産業、医療機器・薬品、化学品、金融・保険、新エネルギー、デジタルテクノロジー、消費財、ロジスティクス、サービス業など多様な分野において、市場参入から事業拡大、事業再編に至るまで総合的な支援を行っています。
当社はこれまで、数千社を超える日系企業の中国事業を支援してきました。近年は従来型の製造業支援に加え、AI・フィジカルAIやヒューマノイドなどの先端技術、デジタルトランスフォーメーション(DX)、新エネルギーといった新しい領域での支援にも力を入れています。さらに支援対象は日系企業の中国進出に留まらず、中国企業のグローバル展開に伴う現地市場進出支援等も、重要な事業として推進しています。
また、中国市場は単なる生産拠点から、研究開発やイノベーションの創出拠点へと大きく変化しています。そのため我々も、会計・税務・監査といった従来の専門サービスに加え、経営戦略や事業変革を支援するアドバイザリー機能を強化しています。日系企業が中国市場で持続的な成長を実現できるよう、多角的な支援を提供することが我々の使命です。
中国市場の位置づけ
日系企業にとって中国は最大級の海外市場の一つであり、多くの企業が数十年に亘り事業基盤を築いてきました。一方で、近年は中国企業の技術力向上や市場構造の変化により、競争環境も大きく変化しています。そのため、中国事業は単なる海外展開の一部ではなく、日系企業のグローバル競争力そのものを左右する戦略的重要市場であると言えます。我々は、日系企業の中国での成功を支援すると同時に、中日間の経済交流にも貢献することで、両国の持続的な発展に寄与していきたいと考えています。
中国で事業をしながら最も驚かされる点は、中国市場のスピード感とスケールの大きさです。政策や市場環境の変化が非常に速く、企業には迅速な意思決定が求められます。そのため、日系企業からは単なる会計・税務アドバイスを超え、現地パートナーとの関係構築など、実践的かつ総合的な支援を求められることが少なくありません。
また業務の面で特筆すべきは、中国におけるデジタル化の進捗の速さ、中でも税務当局による高度なデジタル化です。PwC中国としてもこうした当局の取り組みに対応したサービス体制の構築を急ピッチで進めております。現在ではPwCのグローバルネットワーク全体と比較してもこの分野でリードする立場にあり、ネットワーク内での主導的な役割も担っています。
我々の目標は、中日ビジネスの架け橋としての役割をさらに強化することです。近年、中国市場は大きな転換期を迎えています。新エネルギー、AI、デジタル化、サステナビリティなどの分野では、新しいビジネスモデルや産業構造が次々と生まれています。こうした変化の中で、日系企業が新たな成長機会を見出し、持続的な成功を実現できるよう支援していきたいと考えています。
2026~2027年度に向けては、日系ビジネスのさらなる成長を目指し、業界別・地域別アプローチの強化を進めています。私は今年6月末をもって日本企業部統括代表およびパートナーとしての任期を全うし、7月からはシニアアドバイザーとして事業を推進する運びとなりました。これまで培ってきた経験や知見を次世代へ共有し、今後も日系企業支援と人材育成に引き続き貢献していきたい所存です。
また、この17年間で築いてきた多くの友情や信頼関係は、私にとって何より価値あるものです。これからも中日両国の友好と経済発展に少しでも貢献できるよう努めてまいります。

上海での生活は17年目になります。新天地や太平湖周辺の景色を見るたびに、この街の活力と国際性を感じます。私にとって第二の故郷ともいえる存在です。

2023年にはこれまでの活動が評価され、上海市人民政府より「白玉蘭紀念賞」を授与いただきました。大変光栄であると同時に、中日両国の架け橋としての責任を改めて感じています
プロフィール Tadatoshi Takahashi(Toshi)
仲間とゴルフで活力回復

元々ゴルフの経験はあったのですが、コロナの時期から友人に誘われて頻繁に通うようになりました。仲間と一緒に自然を感じながら楽しめる点に魅力を感じています。

これまではオーストラリア、ニュージーランド、カリフォルニアなどのワインを好んで飲んでいましたが、近年は中国産ワインもよく嗜むようになりました。



















