キーマンインタビュー

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阿自倍尔自控工程(上海)有限公司
董事長・総経理 押田 裕介 氏 2026年4月号
人と社会を豊かにする
オートメーションを推進
1906年の創業以来、「人を中心としたオートメーション」で人々の安心・快適・達成感を実現し、地球環境に貢献してきた「アズビル株式会社」。東南アジアを中心にグループの海外現地法人社長を歴任し、現在は「阿自倍尔自控工程(上海)有限公司」董事長・総経理を務める押田氏にお話を伺った。

「アズビル株式会社」は1906年の創業以来、「計測と制御」の技術をもとに、人々の喜びや充実感を理解し、幸せを創出する「人を中心としたオートメーション」を追求してきました。事業は大きく3つの分野で展開しています。建物市場に向けたビルディングオートメーション事業、工場やプラント市場に向けたアドバンスオートメーション事業、そしてライフラインや健康など生活に密着した分野を担うライフオートメーション事業です。
当社「阿自倍尔自控工程(上海)有限公司」では、ビルディングオートメーション事業とアドバンスオートメーション事業を中心に展開しています。ビルディングオートメーション事業は、オフィスビルや商業施設、病院、工場などに対し、空調・照明制御やエネルギーマネジメントシステムなどを提供しています。省エネや脱炭素化のニーズが高まる中、建物全体の最適運用を支えるソリューションを提案しています。一方、アドバンスオートメーション事業では、工場の生産ラインやプラントにおけるプロセスオートメーション機器や制御システム、計測機器を提供しています。石油化学、半導体、化学、エネルギーなど幅広い業種のお客様にサービスを拡大しております。
当社は地域密着型のサポート提供を目指しており、お客様のニーズに合わせたカスタマイズ提案に加え、設備の予知保全やエネルギー最適化、リモート監視、ビッグデータ解析、デジタルツインなどの先進技術も導入しています。また、中国各主要都市に拠点を構え、現地での迅速な対応や保守サービス体制の強化にも取り組んでいます。
当社のメインターゲットはビルと工場です。「世界の工場」ともいわれる中国は最重要市場と位置づけています。中国は、日系・中国系・外資系を問わず多くの企業がオフィスや生産拠点を置いており、市場規模や成長性の面でも他国と一線を画す存在です。
また、販売会社を上海に2社、香港に1社持ち、大連には生産工場とR&D拠点を構えています。開発・生産・販売の機能が一国の中で完結しているのは、海外拠点の中では中国だけです。いわば「製販一体」の体制を築けていることが、中国事業における大きな強みだと考えています。
2つ目は、ソリューション提案の強化です。建物や生産現場でお客様が抱える課題に対し、より具体的な価値を提供できる提案力の向上に取り組んでいます。相手の立場で考えることを徹底し、紙の資料だけでなく説明動画も活用するなど、営業手法も日々改善しています。
3つ目は、中国政府の政策と合致する分野での事業拡大です。例えば、現在政府が推進している「両新」政策は、「設備更新」と「消費財の買い替え」を柱としています。
「設備更新」は、工場やビルの老朽設備を刷新する取り組みで、更新に伴いスマート化、省エネ化、オートメーション化が進みます。これは当社のオートメーション機器やシステムの導入と直結しており、大きな追い風と捉えています。
一方「消費財の買い替え」は、スマートフォンやパソコンなど、主にIT機器の購入を補助する施策です。IT需要が増えれば半導体メーカーが増産し、部材メーカーも生産を拡大します。当社のお客様は半導体関連企業が多いため、結果として設備投資やライン拡張が進み、オートメーション需要の拡大につながります。
このように、中国政府が推進している政策と当社事業の親和性は非常に高く、この政策の流れを成長機会として、着実に取り込んでいきたいと考えています。
近年、中国企業が東南アジアへ積極的に進出していますが、これはまさに私が長年関わってきた分野です。海外で事業を根付かせるために何が重要か、どこに難しさがあるのか。そうした点については、具体的な経験をもとに貢献できると感じています。中国という大きな市場で挑戦できることは大きな刺激でもあり、今後も東南アジアで培った経験をしっかり活かしてまいりたいです。
また会社としては、昨今グローバルサプライチェーンの変化やエネルギー価格高騰など、厳しい環境が続いていますが、中長期的に見れば、オートメーションに求められる役割はむしろ広がっていくと考えています。グローバル化の進展や持続可能な社会に向けた責任の高まり、少子高齢化や働き方改革、さらにサプライチェーンの再構築やエネルギー転換など、企業が直面する課題は多様化しています。こうした動きは、オートメーションが担うべき役割と領域をさらに広げていくものだと捉えています。
これらの変化を事業機会と捉え、中国発でグローバルに展開するお客様に対してソリューション力を一層強化していきます。そして、これまで築いてきた東南アジアとのネットワークを活かし、中国企業とのWin-Winのシナジーを追求してまいります。

2020年末に上海に赴任しました。当時はコロナ禍で、移動制限、PCR検査が継続し、上海ロックダウンの中、いかに会社のオペレーションを維持するかを考え、この経験からBCP対応の基礎ができたと思います。

社員間の親睦を目的として社員旅行を実施しています。昨年は大阪・関西万博を見学しました。自身としては1970年以来55年ぶり2度目の大阪万博となり、感慨深かったです
プロフィール Yusuke Oshida
週末はゴルフ

週末には気の置けない仲間たちとゴルフを楽しんでいます。自然の中で心身ともにリフレッシュできる気持ちの良い時間となっています。

JAZZライブを聴きに行くのが好きで、BlueNote上海、Jz Club、林肯爵士楽上海中心、上海東方芸術中心などによく足を運んでいます。
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