キーマンインタビュー

理光微電子(上海)有限公司
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理光微電子(上海)有限公司

  • エリア:浦東

董事 総経理 原 和巳氏

業務一式を中国で完結し
中国顧客の信頼を獲得
さらなる知名度向上に挑む

リコー電子デバイス株式会社の中国拠点として、構造改革を経て中国顧客に対し主体的に価値提供を行う同社。これまでの経緯と今後についてお話を伺った。

電子デバイスのプロ集団

 理光微電子(上海)有限公司は、2006年に株式会社リコーの半導体事業部門である電子デバイス事業部の海外拠点として設立されました。当初は設計開発拠点として動き出しましたが、2013年末に構造改革を実施。2014年からは中国顧客の新規開拓、中国顧客への販売・技術サポート業務、中国顧客向け販売店の管理業務、中国にある後工程外注生産委託先での開発・量産・生産管理業務や、さらにQA(品質保証、クレーム対応)などのサポート業務一式を現地で完結できるビジネスセンターとしての機能強化に努めています。弊社が中国国内に存在することで、中国における中国企業様に対する顧客接点力、技術や品質サポート力、変動生産対応力などで、中国語でお客様に卓越した「安全・安心・信頼感」を提供し続ける企業としての価値を提供しています。
日本の親会社は1981年に株式会社リコーの半導体事業部門としてスタートして以来、30年以上にわたり企画から開発、生産、販売、品質保証まで一気通貫型のビジネススタイルを手掛けています。主力商品としては、世界に先駆けて製品化を実現したCMOS(シーモス)アナログ技術をコアとして、携帯機器市場向けには小型・低消費電力の電源ICを、自動車や産業機器市場向けには高耐圧・大電流・高性能を特徴とした電源ICを、Li(リチウム)イオン電池市場向けには、小型・高精度の保護ICを提供し、製品の付加価値向上に貢献し続けています。将来に向け、これらの製品を通じ、新しい高付加価値なアナログ技術・製品を開発し続け、環境にやさしいエナジーマネージメント市場での存在感を高めていく活動を行っています。
現在、リコー電子デバイス株式会社の全体売上のうち、我々現地会社が約20%を占めています。中国におけるビジネスは通信関係やLi電池保護が主となっており、特にスマートフォン市場では、中国の大手各社様ともお付き合いさせていただいているため、数量も金額も多く、日本本社から常に注目されています。
過去に遡ると、2013年から2016年までは年平均約37%の成長率を遂げています。これも開設当初から地道にローカル企業を開拓していく姿勢で、長年活動を続けてきた成果が実を結び、販売だけでなく技術サポートや品質サポートも現地に保有してきたことで、何かあってもすぐにお客様の困りごとを解決できる環境が整っていることから、お客様の信頼を勝ち得て成せたものだと考えています


「ONE REDS」の理念のもとで

 会社運営の中で一番肝になるのが、人の問題です。就任した当初は、自分の担当以外は関係ないという感覚で仕事をしている人が多く、お互いがサポートしあってチームで対応するということがあまりできていませんでした。評価のフィードバックを行っても、実績重視で成果のみを主張する場面が多く、次に繋がる仕事のやり方になっていない、と伝えても、なかなか理解してもらえませんでした。そこで「ONE REDS (Ricoh Electronic Devices Shanghaiの略。ワンレッズ)」というキーワードを掲げるように。上期・下期の方針発表会では必ずそれを伝えていくことで、皆の頭の中に意味が残っていき、課を超えた連携なども少しずつできるようになってきました。他には、自分を理解してもらうために、どんな人間かをあからさまにしながら、距離を縮め、なるべく社員と会話する機会を持つようにしてきました。どれだけ忙しくても、話をしに来てくれれば、必ずそちらを優先してきました。

さらなる成長へ向けた取り組み

 現在、携帯機器市場やLiイオン電池市場以外への知名度向上のためマスマーケティング活動にも注力しています。自動車市場や産業機器市場などにも、多くの設計開発者や購買関係者にRICOHという名前を知ってもらうことで、「使ってみよう」、「安心できる」と設計者たちに感じていただけるか否かが最初のポイントです。そのため、まずは二年前から上海で開催される展示会へ出展を開始しました。また、ウェブサイトも従来は日本語と英語だけでしたが、中国語への翻訳も進め、多くの中国人技術者に見ていただけるような環境が徐々に整いつつあります。
 2017年4月から2020年3月までの第19次中期経営計画において、日本本社との「協働」と現地会社の「自律的活動」の両立を目指すことを目標に掲げています。我々現地会社のあるべき姿として、単なる日本の販売サポートを行う出先機関ではなく、中国国内顧客に対して、販売・顧客技術サポート・生産技術・QAが一体となり、主体的に顧客価値を提供し続け顧客の信頼を勝ち取り、中国ビジネスを成長させ続けて自らも成長して行く企業となることを目指しています。


2016年12月より董事総経理を拝命し、現地における会社運営、人事、財務、管理全般はもちろんのこと、製品技術分野や品質保証分野も直接指揮を執るようにしています。

PROFILE

はら かずみ

1965年生まれ、静岡県出身。東海大学大学院工学研究科修了。1991年株式会社リコー入社(電子デバイス事業部配属)。やしろ工場でプロセス開発に携わり、1999年には韓国の同業他社工場へ自社製造プロセスを移管し量産立上げを担当。2011年10月より池田事業所(現: リコー電子デバイス株式会社本社事業所)に異動し、テスト/アセンブリの外注技術を担う、第一生産室第一技術グループのグループリーダー。2014年4月に上海赴任。

<原さんを知るキーワード>
ソフトボールチーム

ファイヤーズという上海理光が母体のソフトボールチームに所属しており、今年からチーム監督を拝命。身体を動かすことが好きで、試合がある時には予定を優先して参加しています。

少林寺拳法

大学時代は日本拳法部に所属。長男(左)が小学校入学と同時に近所の道院で一緒に少林寺拳法を始めました。2007年に二人で親子の部に出場し兵庫県大会で優勝。全国大会にも参加しました。

大展示会への出展

2018年3月にelectronica China 2018に出展しました。二回目の今年はさらに内容を充実させ、多くの中国人設計開発者や購買関係者にRICOHという名前を知ってもらえるよう努めました。

理光微電子(上海)有限公司

住所 浦东新区张江高科技园区碧波路690号2号楼403室 MAP
電話 021-5027-3200

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