キーマンインタビュー
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ベネッセンス
自然療法研究家 ヨガ講師 やまもと ゆみかさん
「自分自身を生きる」ため健やかな心と体を取り戻す
アロマセラピー、ヨガなどの自然療法を通してマインドフルネスを実践するやまもとさんに、心身をととのえる大切さについて伺った。
心と体はつながっている
2002年に、銅鑼湾でアロマセラピーのサロン「ベネッセンス」を開きました。真の健康とは体だけではなく心も健やかであること、というホリスティックセラピーの考えにもとづき、アロマやリフレクソロジー、ヨガなど、人間が本来持っている自然治癒力を高める自然療法を行っています。
「benessence」という言葉には、「美しい人」――外見だけでなく、内面も美しい人――との意味が込められています。自然療法では、肉体と心は切り離せないもの。たとえばヨガは、瞑想と同時にさまざまなポーズを行うことで身体という「肉宮」、つまり「魂の宿る宮」を浄化します 。澄んだ心が顕れるために、まずその入れ物である身体を調える=きれいにする、という考え方です。さらに、その肉宮をつくり、維持するために、体に何を摂り込むのかも大切。ヨガクラスや各講座では、食べ物についてもお話をしています。
自分の心と向き合い、受け入れる
私自身、20代の頃に不調を経験しました。バブル景気に沸く日本で、仕事はやりがいもあり成果も上げていましたが、とにかく忙しい毎日。ある日、出社しようにも体が動かなくなりました。自律神経の失調、今でいうパニック障害だったと思いますが、当時は心療内科もなく、病院でも症状を抑える薬を大量に処方されるだけ。退職を考えていた時、取引先だったインドの服飾製造会社に声をかけられ 、インド行きを決意しました。若気の至りで少々やけっぱちな気持ちもありましたが、このまま日本にいても事態は好転しないと思ったのです。
ニューデリーで生活を始めた頃、インド人の知人に連れられアーユルヴェーダの治療院へ行きました。そこで毎日、自分の「ドーシャ」、つまりアーユルヴェーダにおける五大元素からなる三種の生命エネルギーを調整する食事療法やハーブ療法を受け、ヨガを実践するうち、不調は消えていきました。小さい頃からお寺で座禅を組んだり、空を見上げ宇宙を感じたりしてきましたが、この経験が、より深く自分自身に向き合い、「自分を受け入れること」を思い出させてくれました。
4年のインド滞在後、香港へ移住。友人になったイギリス人にアロマセラピーを教わり、精油の香りにとても癒されたのと同時に、その成分の身体や脳への効果に興味が湧きました。哲学的なインドのアーユルヴェーダに比べ、これはずっとシンプルで生活に取り入れやすいのではないかと。一年の英国留学を経て、1994年からセラピストとしての活動を始めました。
自然のエネルギーで自己治癒力を高める
自然から離れ、人工的な環境のなかで生活するようになった現代社会で、外から与えられる価値観や他人の評価にとらわれ、本当は何をしたいのか、自分の気持ちがわからなくなってしまう人が増えているように感じます。外部の情報にばかり意識が向いていると、そのぶん自分に対して雑になり、己を見失ってしまうのです。
アロマセラピー、ヨガなどの自然療法を通してマインドフルネスを実践するやまもとさんに、心身をととのえる大切さについて伺った。
心と体はつながっている
2002年に、銅鑼湾でアロマセラピーのサロン「ベネッセンス」を開きました。真の健康とは体だけではなく心も健やかであること、というホリスティックセラピーの考えにもとづき、アロマやリフレクソロジー、ヨガなど、人間が本来持っている自然治癒力を高める自然療法を行っています。
「benessence」という言葉には、「美しい人」――外見だけでなく、内面も美しい人――との意味が込められています。自然療法では、肉体と心は切り離せないもの。たとえばヨガは、瞑想と同時にさまざまなポーズを行うことで身体という「肉宮」、つまり「魂の宿る宮」を浄化します 。澄んだ心が顕れるために、まずその入れ物である身体を調える=きれいにする、という考え方です。さらに、その肉宮をつくり、維持するために、体に何を摂り込むのかも大切。ヨガクラスや各講座では、食べ物についてもお話をしています。
自分の心と向き合い、受け入れる
私自身、20代の頃に不調を経験しました。バブル景気に沸く日本で、仕事はやりがいもあり成果も上げていましたが、とにかく忙しい毎日。ある日、出社しようにも体が動かなくなりました。自律神経の失調、今でいうパニック障害だったと思いますが、当時は心療内科もなく、病院でも症状を抑える薬を大量に処方されるだけ。退職を考えていた時、取引先だったインドの服飾製造会社に声をかけられ 、インド行きを決意しました。若気の至りで少々やけっぱちな気持ちもありましたが、このまま日本にいても事態は好転しないと思ったのです。
ニューデリーで生活を始めた頃、インド人の知人に連れられアーユルヴェーダの治療院へ行きました。そこで毎日、自分の「ドーシャ」、つまりアーユルヴェーダにおける五大元素からなる三種の生命エネルギーを調整する食事療法やハーブ療法を受け、ヨガを実践するうち、不調は消えていきました。小さい頃からお寺で座禅を組んだり、空を見上げ宇宙を感じたりしてきましたが、この経験が、より深く自分自身に向き合い、「自分を受け入れること」を思い出させてくれました。
4年のインド滞在後、香港へ移住。友人になったイギリス人にアロマセラピーを教わり、精油の香りにとても癒されたのと同時に、その成分の身体や脳への効果に興味が湧きました。哲学的なインドのアーユルヴェーダに比べ、これはずっとシンプルで生活に取り入れやすいのではないかと。一年の英国留学を経て、1994年からセラピストとしての活動を始めました。
自然のエネルギーで自己治癒力を高める
自然から離れ、人工的な環境のなかで生活するようになった現代社会で、外から与えられる価値観や他人の評価にとらわれ、本当は何をしたいのか、自分の気持ちがわからなくなってしまう人が増えているように感じます。外部の情報にばかり意識が向いていると、そのぶん自分に対して雑になり、己を見失ってしまうのです。
古くから、西洋ではハーブ医学に始まりアロマやホメオパシー、インドではアーユルヴェーダ、中国では漢方と、植物や虫など地球に存在する自然の力を借りて心身の不調を癒す治療は世界中で行われてきました。自然のエネルギーを取り入れながら、自分の心や体がどんな状態にあるのかを感じ、内からの声を聞けるようになること。ストレスに飲み込まれずに自分の感情を取り戻し、自分自身を生きること。自然療法を通じ、 一人ひとりの「気持ちいい」を見つけるお手伝いができればと思っています。
PROFILE
やまもと ゆみか
1989年から4年間のインド滞在を経て、1993年より香港在住。1998年にセラピストとして活動を開始、2002年に銅鑼湾にてベネッセンスを開業。ヨガクラス「yoga shanti hongkong」に加え、リフレクソロジスト、バッチフラワープロテクショナー、モンテセラピストと、自然療法の幅広い分野で活動する。
メディカルアロマセラピー講座の様子
心と体をゆるめ、自然体に戻るヨガ
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