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人事評価と評価フィードバックについて

今号では、9月号でご案内しました人事制度に関連して、人事評価と評価フィードバックについてご案内します。


 前号で、人事制度は企業の「価値観の醸成」や「経営目標の達成」といった本来の目的を実現するための手段として欠かすことができないものとご案内してきました。中でも人事評価は、企業において適切かつ公正な人事管理を実現するための重要な要素です。そもそも「評価」とは何でしょうか。「評価」とはある一定期間の中で、遂行された業務や業績の良否を判定することです。その目的は①適正処遇、②適正配置、③人材開発の達成などが挙げられます。賃金を決めるためだけの評価ではなく、経営理念の浸透や、社員の能力開発など、人事評価の複数の目的が同時に達成されることを目指したいものです。では、評価の一連のプロセスを見ていきます。



人事評価のプロセス


■目標設定:目標設定のしくみを入れないケースもありますが、重要なステップであると考えます。事業の方向性、組織目標、個人目標がリンクしていれば、各社員が目標を達成すると組織全体の目標も達成されます。また、社員のありたい姿の実現に日々の仕事をリンクさせることができれば、モチベーションも上がるはずです。社員の成長実感を促す目標の書き方としては、以下4点を入れた構成もおすすめです。
【ゴールイメージ】評価期間満了事どんな状態に成長していたいのか明確化する
【指標】目指す状態に対して定量的にはかれる指標をおく
【具体的取組】指標を達成するために自身の行動をどう変えるのかを策定する
【変革ポイント】これまでの自分と何を変えるのかを明確化する
 社員の成熟度によっては目標設定に参加させることが難しいこともありえます。それでも、目標が義務的に設定されるものではなく、日々自主的に参照されるものになると、人事評価の一連のプロセスがより有用なマネジメントツールとなります。
■日々の職務遂行:日々の職務のなかで緊密にコミュニケーションをとり、目標に向けたフィードバックや指導、軌道修正を重ねることで、最終的な評価結果に対する納得感が醸成されます。
■自己評価:このプロセスを入れない場合もありますが、振り返りの機会として取り入れることをおすすめします。香港では実情よりも高い採点をする方が多い、とご相談を頂戴しますが、なぜ認識がずれているのかという点のすり合わせの機会として、自己評価を活用していくことも一案です。
■評価者による評価:評価期間に遂行した業務内容を正確に把握し、評価期間以前の行動に囚われることなく、努めて客観的に事実を判断することが重要です。同時に、評価者間で評価基準のすり合わせを十分に行っておくことも、組織内の評価基準の一貫性を保つためには肝要です。
■評価結果のフィードバック:個人面談を行うべきかというご質問を頂戴しますが、原則行うべきです。評価結果や期待点を伝えることは、組織の成長だけでなく個人の成長にとっても重要です。ここでのフィードバックが適切であれば、次の目標設定がしやすくなり、組織と個人の成長の好循環が生まれやすくなります。


 評価フィードバックという言葉からは、人事評価のプロセスの最後、評価結果へのフィードバックのみを思い浮かべられるかもしれません。実際には、プロセスの全てのステップにおいて非常に重要になります。日々の業務で忙しく、なかなかまとまった時間をとれないからこそ、日常が人事評価と捉え、一瞬一瞬を逃さずフィードバックをしていくことが肝要です。




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