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(vol.63)自由貿易試験区拡大について

Q1:自由貿易試験区が拡大されると聞きましたが、新設されるのはどの地域でしょうか。

A.上海自由貿易試験区が稼働を開始したのは2013年9月29日です。この実績を踏まえ、新しい試験区が広東省・天津・福建省に設置され、また、上海の範囲も拡大されることが決定しました。概要は以下の通りです。

1. 新規に設置される自由貿易試験区
① 中国(広東)自由貿易試験区(合計116.2㎢)内訳は、広州南沙新区(広州南沙保税港区を含む60㎢)、深圳前海蛇(28.2㎢)、珠海横琴新区(28㎢)
② 中国(天津)自由貿易試験区(合計119.9㎢)内訳は、天津港(30㎢)、天津空港(43.1㎢)、濱海新区
( 46.8㎢)
③ 中国(福建)自由貿易試験区(合計118.04㎢)内訳は、平潭(43㎢)、厦門(厦門象嶼保税区・保税物流園区を含む43.78㎢)、福州(福州保税区・福州輸出加工区1.74㎢を含む31.26㎢)

2.中国(上海)自由貿易試験区の拡大
 従来の上海自由貿易試験区は、外高橋保税区・外高橋保税物流園区・洋山保税港区・浦東空港総合保税区という4つの保税区域(合計28.78㎢)から構成されていましたが、以下の区域が新たに追加され、合計120.72㎢となります。陸家嘴金融区(34.26㎢)、金橋開発区(20.48㎢)、張江高科技区(37.2㎢)


Q2:上海自由貿易試験区では、昨年、保税展示販売・集中通関などの税関優遇措置が実施されました。そのいくつかは、保証金の積み立てが前提となっていましたが、保証金はどのように積み立てるのでしょうか。

A.保証金は、実際の資金の積み立て、銀行保証状等の形式で積み立てる事が認められます。実施の保証金積み立てに関しては、「上海自由貿易試験区における銀行口座実施関連事項に関する公告(上海税関広告2014年第42号)」に保証金口座の概要が規定されています。


1.対象となる税関優遇措置当該銀行口座開設の対象となる行為は、「集中通関、保税展示、区外検査、区外修理、区外外注加工、ファイナンスリース、先物保税受渡し」および、その他の業務となっています。


2.口座を開設できる企業保証金口座を開設できる企業は、以下の条件に合致している必要があります。

① 税関登記している。
② 税関の要求に合致している。
③ 税金の納税遅延・滞納金がない。
④ 直近3 年以内(銀行口座開設・税関優遇措置適用申請前3 年間以内)に密輸、税関管理規則違反、知的財産権侵害などの違法行為がない。なお、保証金積み立て対象行為の対象となる行為の一部、もしくは全部を申請するか否かは、企業が選択することができます。


3.対象銀行現時点での対象銀行 は、中国銀行、交通銀行、民生銀行、招商銀行、上海銀行となっています。

●水野 真澄

Mizuno Consultancy Group代表。中国ビジネス展開を行う日系企業に対するビジネスコンサルティングを展開する他、新聞・雑誌、TV等で活動を行う。著書として、『中国外貨管理マニュアルQ&A(エヌ・エヌ・エー)』、『中国人のルール(明日香出版)』、『新・中国ビジネス投資Q&A(キョーハンブックス)』、その他多数。アジアの風(BSジャパン)出演中。

連絡先:info@mizuno-ch.com

ブログ:水野真澄のコンサルティング日常記


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